【小澤隆生×稲垣精二×越智隆雄×慎泰俊×辻庸介】どうなる!?今後の金融業界~日本のフィンテック企業が世界に貢献するために~
G1サミット2023
第3部分科会T「フィンテックの最新潮流~これからうまれる新たなサービスとは~」
(2023年3月18日開催/北海道ルスツリゾート)
決済システムの効率化や後払いサービスなどで市場を開拓してきたフィンテックスタートアップ。世界的な金融環境の変化によって、新たな死角はうまれているのか。これからはマクロ環境の変化に合わせたサービスの充実が成長を持続できるか否かの分岐点になり得る。専門家の議論からフィンテック産業のトレンドを探る。(肩書きは2023年3月18日登壇当時のもの)
稲垣 精二(第一生命ホールディングス株式会社 代表取締役社長)
小澤 隆生(ヤフー株式会社 代表取締役社長 社長執行役員 CEO(最高経営責任者) /Zホールディングス株式会社 取締役専務執行役員 E-Commerce CPO)
越智 隆雄(衆議院議員)
慎 泰俊(五常・アンド・カンパニー株式会社 代表執行役)
辻 庸介(株式会社マネーフォワード 代表取締役社長CEO)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
✅これからの時代に淘汰されない知識を、もっと学びたい方はコチラから
「ビジネスパーソンの新しい必須知識「テクノベート」基礎」
https://hodai.globis.co.jp/courses/8ed57ebc#utm_source=youtube&utm_medium=chikenroku3
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
00:00 オープニング
00:50 5年前、PayPayのパネルをやったときから振り返って
-(小澤氏)当時、モバイルペイメントは来ないと言われていた。今後このインフラをどう使うのかが重要なテーマ。
02:24 インシュアテックの最近の動向
-(稲垣氏)1年前、コロナ保険がとても売れた。それ以外のデジタル販売がほぼ空振りの状況。アメリカも成長できていない。イギリス・ユーライフはウェルビーイング押しでゲーミフィケーション。社員には健康のためとは伝えていない。
07:11 インドでの取り組み、サービス
-(慎氏)顧客は200万世帯、売上200億円くらいのマイクロファイナンスに取り組んでいる。金融機関にアクセスできない、識字率が低い人向けのサービス。
10:10 政府側から見て、現状注目している分野
-(越智氏)決済における法整備は整ってきた。ことら送金、NISAの法改正などが整い、社会実装段階に入ってきた。
13:23 フィンテック企業を代表して、現状の困りごと
-(小澤氏)金融庁とのやりとりで、こんなに色々急いでやる必要あるかと言われているが、強烈な危機感がある。折角整備してもらったので、斬新な安全な事をやりたい。
16:00 インドのフィンテックの現状
-(慎氏)インドのユニコーン企業は100社あり、2割がフィンテック。インドが行った取り組みは、アダハーカード(生体認証決裁ができるID)、API連携、紙がいらない、UPIという世界一先進的な決裁インフラ。B2B、B2C双方、融資も一瞬で出来る。
20:43 第一生命は、利益の30%が海外
-(稲垣氏)保険も金融も同様で、国によって規制が違う。ローカルガバナンスを強くすることが大事。保険は撤退が難しいので、カントリーリスクを見ながら進出している。M&Aも含めて取り組んでいる。アメリカは撤退する会社が多いので、ビジネスチャンスはある。
23:54 グローバルマネジメントをする上での苦労
-(稲垣氏)ローカルのCEOにも自社の理念を理解してもらうため、コミュニケーションを密にする。ローカルの邪魔をしない。
24:41 金融事業においてグローバルで戦う上で、日本の強みが生きるところ
-(稲垣氏)現地にベストプラクティスしてもらうための働きかけ、サポートする。日本ではフリーキャッシュフローが生まれるので、資本でサポートする。独裁主義なマネジメントをしないのが日本の強み。
-(慎氏)資金、信頼、敵がいないこと。日本だと現地に信頼されているので、買収しやすい。カントリーリスクが低いこともありがたい。
28:34 シリコンバレーバンクの破綻など、グローバルの金融で思う事
-(越智氏)シリコンバレーバンクのようなBSを持った銀行は日本では存在しえない。スタートアップの利益を預金として受け入れていた。預金保険つきが15%しかなかった。
31:54 金利上がることによる信用不安、国が借金している状況
-(越智氏)これから物価が上がり、金利が上がるので、これから出口を考えないといけない。日銀植田新総裁の動向を見ていく。
34:07 PayPay、金融インフラからサービスを載せる上でやること
-(小澤氏)ChatGPT。AIによる金融サービス。
35:14 会場からの質疑
39:01 回答:インドで差別化、競争優位性をどう作っていくのか
-(慎氏)AIはもう少しすると、スプレッドシート感覚で使えるようになる。その中で子供に教えるべきは体力、愛嬌、好奇心と思っている。これが現場でも差別化になる。営業力とかは消えない。F2Fのインターフェイスはなくならない。
41:00 アプリケーションで差別化がなくなるのに、なぜインドでユニコーンが生まれているのか
-(慎氏)最後の1社が残るはず。それにベットする戦いになる。
41:50 回答:資金が国外を超えることについて
-(越智氏)重大な関心を持っている。インバウンドが3000万人入ってくる中で、彼らが普段使っているペイメントがあるかどうか。
-(小澤氏)PayPayはアリペイと互換性を持っている。VISAやmasterのように一部なっているし、今後もなろうとしている。
43:31 回答:規制のタイミングとコミュニティの自律化
-(小澤氏)健全な発展というのは誇っていいこと。国に感謝している 。
-(稲垣氏)生命保険では、健全性のチェックは必要。
45:27 会場からの質疑
47:25 回答:金融包摂が貧困と結びつかない理由
-(慎氏)日本では普通に頑張ればお金を稼げる手段がなくなってきているのが根本的な問題。
48:04 回答:三井住友銀行のOliveのリリースで競争環境はどう変わる?レンディングマーケットはなぜできないか?
-(小澤氏)Yahooにあって競合にないものは、チャットツールやeコマースを自分たちで持っている点。持ってるデータが多ければ多いほど提案ができるのがアドバンテージ。
-(辻氏)レンディングマーケットは、日本は金利がなくて経済合理性がないので現状難しい。
49:48 辻氏のラップアップ
#フィンテック#paypay #マイクロファイナンス #稲垣精二 #小澤隆生