0:20 プロローグ(私を救ってくれた、アンソールの作品)
1:20 オステンド駅に到着
3:03 ジェームズ・アンソールとは
5:16 アンソールの家
9:56 アンソールの資料館
10:20 メメント・モリ
11:54 ヨーロッパでの仮面の歴史
12:56 オステンドの海辺(この旅を経て)
昨年、ベルギーのオステンドを訪れた時の記録です。
ベルギーの三大近代画家は
マグリット、アンソール、デルヴォーと言われますが、
私はアンソールが最も好きです。
かなり個性的な作家なので
YouTubeの動画にするか悩みましたが、
アンソールが生涯過ごしたオステンドの風景や
アンソールが最晩年まで過ごした家が
あまりにも美しくて素敵だったので、
自分の言葉で伝えたいと思いました。
鮮やかな色彩感覚や、モダンでお洒落な描き方、
骸骨や仮面を用いた独特の視点と唯一無二の作風が大好きで…
アンソールの生まれ育った街は、ずっと旅したい憧れの場所でした。
思春期の時、嫌われないように周りに合わせて、
なんとか人間関係を築こうと無理をしていた私。
社会に出てから、組織で浮かないように、
スーツを着て会社員を演じている私。
いつも仮面を付けるようにして凌ぐことが多かった私。
アンソールの作品に私自身を投影して見ると
露骨だけどなんだか滑稽にも見えて、
「そんなに本気で悩んでも良いことないか」と、
変に気が楽になって、安心するような気持ちになりました。
(少なくとも、知られている範囲では、
アンソールに精神疾患があって
このような絵を描き続けたわけではないことが
アンソールを好きな理由の一つです。)
アンソールの図録を眺めることによって、何度も救われてきました。
個性的でありながらも温かさのあるアンソールの家は
時が止まったまま素敵な世界観の家具や置物が残っていて、
オフシーズンのオステンドの海辺はアンソールの風景画そのもの。
ベルギーの美術館では、地域の子供達が
アンソールの仮面を模したものをワークショップで作ったり
作品をスケッチして、学校の先生と語り合っていて
とても微笑ましい光景を見ることができました。
沢山の力を与えてくれたアンソールの作品。
想いが伝わるように動画に残しました。
楽しんで観ていってもらえると嬉しいです。