0:49たぬき 23:26御慶 57:52大工調べ
「たぬき」
いじめられているところを助けてもらった狸が、恩返しのために化ける噺ふたつ「狸の札」「狸の鯉」が、ひとつの噺にまとめあげられている。小さんの演じる子狸がいかにも愛らしい、「狸もの」を得意とした小さん面目躍如の一席
「御慶」
富くじに狂っている八五郎。夢で梯子(はしご)の上に止まっている鶴を見て鶴は千年、梯子は八百四十五で千八百四十五番の札を買えば千両に当たるんじゃないかと夢みたいなことを考える。八さんは女房の着ていた一張羅の半纏(はんてん)を脱がせ質屋に無理を言って一分の金を作り湯島天神へ富くじを買いに向かう。途中、大道易者に夢のことを話すと「鶴の千まではよろしいが上から八百四十五番はまずいな。梯子は上りの方が肝心だ。下から五百四十八番と上がらなくちゃいけない」との判断。なるほどと納得した八さん鶴の千五百四十八番の札を買ったら・・・
「大工調べ」
大工の腕はたいしたものだが頭の回転がちょっと遅い与太郎がしばらく仕事に出て来ない。心配した棟梁の政五郎が長屋に行ってみると家賃を1両と800文ため込んで家主の源六に家賃の抵当に道具箱を押さえられ持って行かれたという。政五郎は家主の所から道具箱を返してもらって来いと持っていた1両を与太郎に渡す。まだ800足りないと言う与太郎に政五郎は「あとから納めるから今すぐ道具箱を返してもらいたい」と大家に頼むが話はもつれにもつれ、ついに怒った政五郎は大家がこの長屋に流れ着いた時点からの所行を激しい口調で難ずる(ここまでが大工調べの”序”、ここで噺を切り上げる場合が多い)
五代目 柳家 小さん
滑稽噺(こっけいばなし)をもっぱら得意とし、巧みな話芸と豊富な表情で、1960年代には落語界の第一人者となる。特に蕎麦をすする芸は有名であり、日本一であるとの声が多い。本人も蕎麦を実際に食する際は、職業柄周囲の目を意識して落語の登場人物さながら汁を蕎麦の端にのみ付けていたらしく、最晩年になってから、「汁を最後まで付けてみたかった」と登場人物さながらの後悔を語った。1995年、落語家として初の人間国宝に認定された。位階は従五位。
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落語の蔵:https://www.youtube.com/@Repli455/videos
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