■楽曲情報
Claude Debussy:Sonate pour violon et piano
Violon:Gérard Poulet
Piano:Yori Kawashima
2023.11.4 観音寺 ハイスタッフホール 小ホール Live Recording
■目次
00:00 オープニング
00:12 1. Allegro vivo 生き生きと快速に
05:00 2. Intermède : Fantasque et léger 〈間奏曲〉気まぐれに、軽く
09:09 3. Finale : Très animé 〈終曲〉 とても速く
■曲目解説
印象主義音楽の大御所クロード・ドビュッシー(1862-1918)は晩年、6曲の室内楽曲を作ろうと試みていたが、3曲めのこのヴァイオリン・ソナタが彼の最後の完成作品となった。この曲はパリで1917年5月5日、ドビュッシー自身と、そして本日の演奏者プーレ氏の実の父ガストン・プーレによってパリのサル・ガヴォーで初演された。ドビュッシーは、作曲の際に楽器のテクニックに関してもガストン・プーレから大いに助言を得たという。初演と同年の1917年の夏にバスク地方のサン=ジャン=ド=リューズでこのソナタを一緒に再演したのもドビュッシーとプーレである。それが作曲家の最後の演奏となり、絶筆した。ジェラール・プーレにとっては家宝であり、特に思い入れ深い、そしてお得意の曲であり、フランス音楽の粋な色と薫りを漂わせいる。哀愁に満ちた1楽章、ヴァイオリンのグリッサンドがしなるようなフレーズは、ドビュッシーが1900年のパリ万博で聴いたインド人の“のこぎり音楽”にヒントを得ているらしい。皮肉っているような2楽章、スタッカートの反復音に満ちている。ドビュッシーは当初ここをスラーで、と考えていたが、プーレの助言に従ってスタッカートにしたという。1楽章の主題が戻って来て、勢いに乗って走り去るような3楽章、最晩年の作品とは思い難いほど力強いエネルギーが秘められている。
日本では、ジェラール・プーレと川島 余里の両氏によるこのソナタのCDが2008年にタカギ・クラヴィアからリリースされ、両人による同作品の校訂楽譜が音楽之友社から出版されている(2009年初版、2016年新たに修正加筆され新訂版として再版)。日本人にとって貴重な財産になる事を期待したい。
(川島 余里 記)
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解説:道場主 Ryo
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