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東京都西多摩郡奥多摩町、大丹波;『白刃』

tomnomad 3,428 14 years ago
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八月の最終日曜日に行われる獅子舞。 大丹波と記してオオタバと読む集落。 その昔、GHQの保養施設もあったらしい。 いくつかの集落が密集している地域でもあり、多摩川に近い集落の中には五月ぐらいに獅子舞を行う場所もある。 大丹波の集落には『義民の碑』という史跡がある。 実際に起きた事件の当時者たちを祀った碑である。 時の政府に意義申し立てを行ったという背景からか、獅子舞も勇壮さを持つ。 体力の限界に挑戦しているように舞い狂う獅子は圧巻。 中腰の姿勢で舞う獅子を真似てみるとよく解ると思う...筋肉痛必至。 客席に飛び込んでは、観衆の払いたい魔を蹴散らしてくれる。 この集落にはワサビ漬けの老舗の工場などもあり、自家製刺身蒟蒻も入手可能。 柚子や山葵が練りこまれた刺身蒟蒻は風味豊かで楽しい。 早朝から始まる道行を観るには、やはり前日からキャンプ場などに泊まり込みの方が好いと思う。 映像の『白刃』は夕方近くから始まり、日没まで続く。 全演目を観るには体力も必要。 振舞われるお神酒など誘惑も多い。 氏神様であり、舞いの会場となるのは『青木神社』。 道行は義民の碑があるお寺の敷地内から始まり、集落を通って神社に入る。 東北地方にはよくみられる、僧侶の社詣での形。 寺院が神社を管理していた時代の名残かも知れない。 ちなみに、関東にある神社には中世以前からの地方官衙跡地だったりするところがある。 神はお上や上方(朝廷政府高官や朝廷)を指し、祀(祭り)は政;政治を語源とする可能性を持っているのかもしれない。 『白刃』で使用されている真剣は、古来からの一振りではない。 残念なことに、戦争時に時の政府が物資調達という理由で古刀は取り上げれてしまったそうだ。 舞い自体は武勇の誉れだろうか、剣術にある足払いなど、より実践的な型をとる。 笛の音と集落の風情は幻惑的。 酒に酔っているのか、音に酔っているのか...。 ささ、いざ現地へ。

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