名前、月、雨、植物、結び目ーー様々な「呪術」の側面から『万葉集』を紐解いています。
古代日本のリアルにマジカルな世界をどうぞお楽しみください!
#占い #japaneseculture #歴史
🔸本動画の前編はこちらです!↓
【言霊を操る】古代日本に満ちていた「言葉の呪力」とは?(『万葉集』徹底解説・前編)
https://youtu.be/6puetIzCCvE
→ 万葉集に現れている「言葉の呪力」について、わかりやすく解説しています。
※09:58、10:19「12巻3102番」は「20巻4493番歌」の間違いです。大変申し訳ありません。
00:00 世界の呪術
02:45 ご挨拶
02:58 前編のおさらい
03:25 歴史的資料としての『万葉集』
04:04 呪術王・天武天皇
04:58 呪禁師
05:12 古代における「呪術」とは
05:54 1番歌:呪術的慣習を背景にした歌
06:27 「名前」の呪力性
07:08 3102番歌:名を教えることの危険性を伝える歌
07:42 天皇家の支配を表現した1番歌
08:00 予祝としての「草摘み」
08:41 魂振り(タマフリ)
08:53 古代の信仰を表す「タマ」
09:54 4493番歌:「たまのを」を詠んだ歌
10:08 玉箒
10:19 「玉」と「魂」をかけた4493番歌
10:50 魂の緒を結ぶ
11:11 タマフリの呪物:たまのを
11:56 424番歌:たまのをの切断=死
12:21 タマフリとしての「花見」
13:10 3222番歌:生命力ある植物を詠み込んだ歌
13:26 タマフリの効果がある植物
13:50 タマフリとしての水鳥信仰
14:14 「見る」こと:タマフリとしての呪術的行為
14:34 270番歌・353番歌:「見ゆ」の呪術歌
14:51 究極のアンチエイジング:変若水
15:35 3245番歌:変若水を詠んだ歌
15:46 月と水
16:45 月の呪力:神としての月
17:26 恋愛における月夜と雨夜
18:11 519番歌・3122番歌:雨の呪力にまつわる歌
18:26 雨と雪のタブー
18:38 モノの呪力
18:57 636番歌:衣の呪力にまつわる歌
19:10 呪具としての形見
19:49 3765番歌:形見の呪力にまつわる歌
20:11 2506番歌:夕占を詠んだ歌
20:42 言霊が活性化する「夕方」
21:02 霊力が発生する空間「衢」
21:46 辻占
23:13 現代に残る呪術の痕跡
24:34 かんざしのルーツ:呪具「挿頭」「鬘」
25:19 生命力・呪力のある植物
25:40 桜の呪力性
25:55 1429番歌:「挿頭」「鬘」としての桜
26:09 神聖性の象徴「木綿(ゆう)」
26:38 379番歌:現在とリンクする神祭りの様子
27:13 聖なる「しるし」しめ縄
28:00 20番歌:神域「標野」
28:30 400番歌:標結う
28:40 「結び」の呪術性
29:36 「結び」の呪術的意味
29:49 2919番歌・4427番歌:恋人たちの「結び」の呪術性
30:06 結び松、草結び
30:22 141番歌:松を結んだ呪術的意図
30:51 「謀反人」とされた人々
31:12 4516番歌:新春を寿ぐ大伴家持の歌
31:25 大伴家持、早良親王の悲劇
31:45 怨念を鎮めるための『万葉集』
32:18 『万葉集』の貴重性
32:50 現代に継承されている「呪術」
33:19 エンディング
■参考文献・論文
J・G・フレーザー『金枝篇―呪術の宗教の研究1 呪術と王の起源(上・下)』国書刊行会, 2004
J・G・フレーザー『金枝篇―呪術の宗教の研究3 タブーと霊魂の危機』国書刊行会, 2005
青木生子ほか編『新潮日本古典集成 萬葉集 一巻―五巻』新潮社, 2015
アンダソウヴァ マラル「古事記におけるタカミムスヒ・カムムスヒの考察―「死と再生」の視点から―」『佛教大学大学院紀要. 文学研究科篇』2011-03
井沢元彦『逆説の日本史3 古代言霊編 平安建都と万葉集の謎 』 小学館, 1998
岩本眞樹「スラブ・ロシアの日常世界における邪視」『札幌大学研究紀要 第2号』2022-03
折口信夫「神道宗教化の意義」『折口信夫天皇論集』講談社, 2011
許曼麗「月の伝説と信仰 : 詩歌に見るその成立の一側面」『藝文研究 65』1994-03
小島憲之ほか訳『日本書紀 上・下』小学館, 2007
ジャン シュヴァリエ ほか『世界シンボル大事典』大修館書店, 1996
白川静「古代歌謡の世界-『詩経』と『万葉集』」『講座比較文学. 1 世界の中の日本文学』東京大学出版, 1973
白川静『初期万葉論』中央公論新社, 2002
関裕二『なぜ万葉集は古代史の真相を封印したのか』 実業之日本社, 2010
谷川健一『古代歌謡と南島歌謡: 歌の源泉を求めて』春風社, 2006
土橋寛『古代歌謡と儀礼の研究』岩波書店, 1982
土橋寛『日本語に探る古代信仰 フェティシズムから神道まで』中央公論新社, 1990
中町泰子 『辻占の文化史』ミネルヴァ書房, 2015
並木広衛ほか編『万葉集の民俗学』おうふう, 1993
楢久美子「『万葉集』に詠まれた玉」『古代文化とその諸相』2007-08
西宮一民校注『古事記』新潮社, 2014
福寛美『うたの神話学: 万葉・おもろ・琉歌』森話社, 2010
古橋信孝 『古代の恋愛生活: 万葉集の恋歌を読む』吉川弘文館, 2016
古橋信孝 『古代和歌の発生: 歌の呪性と様式』東京大学出版会, 1988
古橋信孝 『誤読された万葉集』新潮社, 2004
古橋信孝 『万葉集を読みなおす 神謡からうたへ』NHK出版, 1985
森朝男『古代和歌と祝祭』有精堂出版, 1988
森斌「有間皇子歌試論―仮託伝承歌としての特質」『広島女学院大学日本文学』1991-07