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00:00 OP
00:33 ひきこもりの患者さんは多い
02:33 彼らは何に傷ついているのか
今日はちょっと雑談をしようかなと思います。
ひきこもりの患者さんに対して思うこと。どういう風に思っているのかをお話ししようと思いますでですね。
■ひきこもりの患者さんは多い
精神科の患者さんには、ひきこもりの患者さんが多いです。
実家でひきこもっていたり、生活保護を取ってたり、結構いろいろいます。
原因疾患がうつ病、双極性障害、統合失調症、精神発達遅滞(知的障害)、発達障害、PTSD、人格障害、回避性人格障害、不安、パニック、摂食障害、いろんな人がいます。強迫性障害、アルコール依存症とか。
ひきこもりだからこの病気というわけではなく、いろいろな病気が考えられます。
病気じゃないし、誰でもなるんじゃないですか?という意見ももちろんあるんですけども、精神科医目線からいうと何かしらの疾患が引っかかることが多いと思います。
自分の後輩で、例えばひきこもりなんだけれども、精神科に来ました。本人は病気じゃないと言ってます。なので病名をつけずに、あなたはここに来る人じゃないよと言って返しましたと言ったらたぶん怒るよね。
やっぱり病気を疑わないと見つからないので、本当にそうなのかと。
彼らは苦しんでいるから来ているんじゃないのと言います。
■彼らは何に傷ついているのか
だから何だろうね、何に傷ついているんだろうということですよね。
僕らは精神医学的に考えるのではなく、精神科医なので、病気を疑うとか医学的な観点から見るというのはもちろん初心者のうちは絶対しなきゃいけないし、そういう観点なんだけども、もうちょっとレベルが上がってきたら、やっぱり彼らは何に傷ついてるんだろうということを考える。
それは彼らが気づいていること、気づいてないこともあるし、家族が気づいていること、気づいてないこともある。
でも僕らはもうちょっといろいろな観点から人間という動物の問題にアプローチしていく、気づいてあげることが重要だったりします。
結果的にひきこもりのまま5年10年とか経っていく人もいるし、どこかのタイミングで「先生、なんか最近調子いいです。アルバイトを始めたんですよ」と言って、トントントンと良くなっていく人もいたりするんで不思議だなというか。まあ面白いというかね。
あとはよくあるのが「成功体験が少ない」とか言うんですよね。
僕らは成功体験が少ないから自尊心が低いんじゃないか。小さい成功を積めなかったんじゃないか、とか言うんですけど、もちろんそうなんだけど成功体験神話なのかなと思います。
彼らが本当に成功体験を積んでいないかというと、そういうわけでもないし、ゲームの世界で積んでいることもあります。
何かしらの体験を積んでいるし、周りの人が褒めてくれたり、アルバイトをしてすごいねと言ってくれたり、それも成功体験なんだけども、本人としてはカウントしていないというのは結構あります。
愛された経験がないんじゃないかとそういうことを言う人も結構いますね。
それも例えば愛された経験がないからだとかいうんですけど、でも親は親なりに愛してくれたり。
彼らが思うような形じゃないかもしれないけれど、例えば親が発達障害でちょっと愛し方が不十分だったり、ストレートじゃなかったりするんだけども、自己中心的な愛し方しかないかもしれないけれど、愛していることを愛してるとかね。
僕らドクターとか福祉の人も愛しているわけですよね。彼らのことを。
それはお金をもらっているからそうじゃないかとか言うかもしれないけれども、こういう日常の中の職業的ではあるけれども、愛されている経験なんだけれども、なかなかカウントしてくれないことが多いんですよね。
こう言ったらあれですけども、昔なんてと言うとあれですけど、精神科の患者さんに人権がなかった時代の文献を読んでいると、少なくとも僕らは偏見がなくて人間扱いしてるというと失礼だけど、その当時とは全然違うわけですよね。
人権がなかった時代があって、初めてお医者さんが人間扱いしてくれたみたいなこともあったわけなので。
結局は人間というのは絶対的なものというより、相対的なものだったりするんですよね。
誰々に比べて自分はという形だったりもするので、そうなのかなとは思います。
だから彼らは何に傷ついているのかというと、そうなのかなと思うこともあるし、もちろん虐待とかいろいろなことがあったりしますけど。
雑談的にだらだらと喋りますけど、そういうことを考えたり臨床の中ではしています。
そういう中でやっぱり患者さんから憎まれることもありますね。
確かにひきこもりの人の治療の中で結構長くなった時に、慣れてきて僕がパソコンを見すぎたとか、丁寧な態度じゃなかったとかあると思いますよ。
それはでもなんだろうな。でも、これまで積み上げてきたことってあるじゃないかとか、あなたのことを一生懸命やってないように見えるかもしれないけれども、全力で外来をやっていて、YouTubeを撮って医療に熱心にやっているんですよね。
益田先生はYouTubeは一生懸命やっているけど、外来は一生懸命やってないじゃないかとか、そういう形で相手を憎んでしまうことはありますよね。
でも、それさえも本当に憎んだり、本当に傷ついたりするんですよね。
それは何かこの医療の難しさとか、そういうことをよく考えますね。
ひきこもりの患者さんの気持ちもよくわかるし、その周りの人とか家族の気持ちのことも、そういう自分自身に向けれられた時の感情を思い出しながら、それを伸ばしたりちょっと変化させて理解しようとしています。
だから結構きついだろうなと思います。
あと、自分達しか知らないからね、患者さんたちというのは。
もちろんコメント欄を通じての匿名性の状態で2ちゃんねる的なもの、今は2ちゃんねると言わないんですけども、的なものを通じて、相手のことを知ったりする本人、家族もいると思うんですけど、直接話し合ったわけじゃないからね。
だから何となく広がらないというか、苦しかったり。
広がっても苦しいというのもあるんだけど。
■患者会、家族会
こういうことなので、患者会/家族会もしてます。
話を聞くのも大事ですけど、自分で喋ってみる、感情表現してみる。
そして表現したものを誰かに聞いてもらうという経験がやっぱり大事だったりするので、本音で壁を作らない状態で喋ってみる。
言ったら怖いかもしれないと思うことを思い切って喋ってみる、表現してみる。そして相手のリアクションを見る。
このキャッチボールをやれることが治療だと思ったりはしますが、なかなか発達障害とかいろいろあるとできなかったりもしますけどね。
今日の課題です。
1.ひきこもりの本人、家族は何に苦しんでいるとあなたは思いますか?
自分なりの言葉、想像力で書いてもいいし、何かを調べてもいいので書いてみてください。
2.どうやって治療するべきだと思いますか?
それはどれぐらいの期間だと思いますか。治療者に求められることは何だと思いますか。それを本を読んでもいいし、想像力を駆使してもいいし、書いてみてください。
どういう振る舞いなのか。それはどれくらいの期間をやるべきなのか。
3.どんな社会だったら彼らは満足して働けるでしょうか?
過去のひきこもり現代のひきこもりいろいろあると思いますけども、どういう社会になればいいのか。そしてそれは現実可能なものなのか。
できるだけあなたが思う実現可能でふさわしい未来、社会というものを考えてみて、もしくは調べてみて書いてみてください。