名古屋の地下鉄・東山線が、ことし3月に大幅に運行本数を増やします。その数は平日で1日44本、休日で48本増やすというものです。
このダイヤ改正の背景には何があるのでしょうか?名古屋に地下鉄が開業したのは1957年の11月15日。当時の営業区間は名古屋駅から栄町までの、たった2.4キロで始まりました。
その頃の運賃は15円。コーヒーが一杯50円の時代です。自動改札機はなく、手売りの切符でした。地下鉄開業から約3年後には栄町から千種区の池下間が開通。その9年後には藤が丘まで路線は伸びました。
さらにその後、駅には自動改札機を導入、構内の禁煙化、そして女性専用車両も導入されました。進化を続けた名古屋の地下鉄は順次路線を延長し、今では開業時の2.4キロは、93.3キロまで伸び、駅の数は3から87に。1日の走行距離は、実に約18万9000キロにもなるといいます。
その地下鉄で、歴史を遡っても最大規模のダイヤ改正が行われることが決まりました。
コロナ禍から回復→混雑に
20日に名古屋市交通局が発表した地下鉄東山線の「ダイヤ改正」。今回のダイヤ改正では通勤・通学客が多い平日朝のラッシュ時間帯、午前7時半から8時半までは運行間隔が現在より5秒短くなって2分5秒となります。
このため走らせる車両は1時間に上下合わせて2本増える計算です。名古屋市交通局に聞くと安全運行上、5秒の短縮は限界値だといいます。なぜ、名古屋市交通局は今回のダイヤ改正に踏み切るのでしょうか?
実は、東山線は2019年度には年間約50万人が利用していましたが、新型コロナの感染拡大で2020年度には約34万8000人に減少したため、運行本数を減らしていました。
しかし、2023年度になると土日・祝日の夕方はコロナ禍前を上回る混雑率だったことなどから、回復傾向にあることがわかりました。
運行間隔を5秒~1分半短縮
ダイヤ改正を行って土日・祝日の夕方は現在5分の運行間隔を3分半まで短縮します。さらに、平日の昼間の時間帯では6分の運行間隔を5分まで短縮します。
今回のダイヤ改正によって全ての時間帯で5秒から1分半の運行間隔の短縮が行われることになりますが、1日あたりの運行本数は平日で44本、土日・祝日で48本増えます。この規模の増便は東山線が全線開通してからは初めてということで、名古屋市交通局は一層のサービス向上につとめたいとしています。注目のダイヤ改正は、3月29日に行われます。
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