坪内稔典(としのり)さんは、通称「ねんてん」さん。1944年愛媛県生まれ。正岡子規の研究で名高い国文学者にして、京都教育大学名誉教授。俳句グループ「船団の会」(1985-2020)の代表もつとめました。ですがその真髄は、なんと言ってもユニークな実作の世界。なんだかよくわからないけれど、一度聞いたら忘れられない俳句、こどもから大人まで幅広い人気を持つ俳句、リズムが面白くてつい口ずさんでしまう俳句、そんな作品の数々で知られています。今回の配信ではその「ねんてんワールド」が炸裂。不思議で楽しくて、思わずジーンとしてしまうことでしょう。あなたもねんてんファンになること請け合い。さあ、みんなで河馬になりましょう。
俳句では商品名を詠み混んではいけないと言う先生もいらっしゃいます。しかし、ねんてんさんはどこ吹く風。仁丹、正露丸、サロンパス、ドンドン積極的に詠めばいいとおっしゃいます。和歌を雅と捉えるなら俳句は俗。歴史的にみて俳句は、和歌へのアンチテーゼとして俗を追求してきました。その楽しさを現代に甦らせる達人。それが、ねんてんさんなのです。