北海道の美瑛町で観光名所として知られるシラカバ並木が14日朝、伐採されました。背景のひとつは観光客の激増です。
観光客が盛んにカメラを向ける丘の上のシラカバ並木。「セブンスターの木」の隣にある美瑛町の人気スポットですが、14日、現地へ行ってみると・・・
永山友菜記者)
「きのうまで多くの人が集まり人気の撮影スポットとなっていたシラカバ並木ですが、いまはすべての木が切り倒されています」。
14日朝、38本全てが伐採されたシラカバ並木。切り倒された木がそのまま残されていました。
旭川から)
「ちょっとほかにはない風景だったので、マナーの問題でこうなってしまった」。
韓国から)
「撮りにきたんですけど、あの写真。残念です、観光できたので」。
「青い池」をはじめ、美しい風景が魅力の美瑛町。人口およそ9600人の町には昨年度、その200倍を越える239万人もの観光客が訪れました。一方、車道に座りこんで写真を撮るなど観光客のマナーの悪さが目立つようになっていました。
永山友菜記者)
「バイクに乗っていた人が駐車禁止区域の中で停めて写真を撮っています」。
シラカバ並木周辺では、駐車場に入りきれない車の迷惑駐車が問題に。周辺の農家の通行に支障が生じていることに加え、並木の日陰による農作物の減収もあり、町と住民の協議の結果、伐採が決まりました。
美瑛町農林課・平間克哉課長)
「景観形成の一部であるということもありますけれども、農業に影響が大きいということであれば伐採についてはやむを得ない」。
美瑛町では9年前にも、「哲学の木」として人気を集めたポプラの木が伐採されています。
地主の男性)
「50年も眺めてきた木、涙が出てあれだった」。
無断で畑に立ち入る観光客により農作物が踏み荒らされ、写真映えしないよう木に×印をつけるなどの対策がとられましたが、改善されなかったためです。
写真館風景写真家の高橋真澄さん。美しい丘と木々が織り成す田園風景に魅かれ、45年前から美瑛の美しさを発信してきました。
風景写真家・高橋真澄さん)
「(伐採は)さみしいことはさみしいですよね。」
高橋さんは、都会で育った人が雄大な風景に魅力を感じて美瑛を訪れるのは避けられないと話します。
風景写真家・高橋真澄さん)
「来る方と迎える方がお互い仲良くやって利益がなるようにとか、行政と農家の方含めて話し合いするしかない」。
美しい景観がまたひとつ消えてしまった美瑛町。役場の担当者は観光だけを優先させることはできないと話します。
美瑛町農林課・平間克哉課長)
「デメリットが多いということになっていくと、農業と観光を維持していくのは難しくなってくると思いますので、バランスを取りながらで町としては進めていければなという風に考えております」。
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