初出・・・『奇譚』１９４０年(昭和１５年)４月
牧野主計はいつもたくさんの仕事を引き受けては走り回っている。そのうえ粗忽者なので、大事なことをうっかり忘れ・・・。
【主な登場人物】
牧野主計・・・永井上総守の家臣で江戸邸勘定奉行の旗本の二男。原田道場師範代。
原田市郎左衛門・・・原田道場の師範だが現在病気がちである。
折江・・・原田市郎左衛門の娘。
弥一郎・・・原田道場の内門人。13歳の少年。
木下六郎兵衛・・・主計の遠縁にあたる幼馴染み。
杉原兵庫助・・・原田道場の師範代。
武田平之助・亘理又十郎・・・原田道場の門弟。
園次・・・主計の荻江節の師匠。美貌が評判の女性。
たまき・・・主計の妹。
牧野茂右衛門・・・主計の父。
牧野大学・・・主計の兄。
【もくじ】
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山本 周五郎
（やまもと しゅうごろう、1903年6月22日 - 1967年2月14日）は、日本の小説家。
本名：清水 三十六（しみず さとむ）。山梨県生れ。
横浜市の西前小学校卒業後、東京木挽町の山本周五郎商店に徒弟として住み込む。
1926年「須磨寺附近」が「文藝春秋」に掲載され、文壇出世作となった。
『日本婦道記』が1943年上期の直木賞に推されたが、受賞を固辞。
以後、「柳橋物語」「寝ぼけ署長」「栄花物語」「樅ノ木は残った」「赤ひげ診療譚」「五瓣の椿」「青べか物語」「虚空遍歴」「季節のない街」「さぶ」「ながい坂」など
庶民の立場から武士の苦衷や市井人の哀感を描いた時代小説、歴史小説など大衆小説で知られ、特に晩年多くの傑作を書いて高く評価された。
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