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フーコー『精神疾患と心理学』要約。それを鍼灸治療にどう活かすか?

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こんにちは!今日は ミシェル・フーコーの『精神疾患と心理学』(みすず書房) を紹介しながら、それを 鍼灸治療の現場でどう活かせるか についてお話しします。精神疾患を抱える患者さんが多く来所される中で、この本は 患者さんへのアプローチを広げるヒント をたくさん与えてくれます。

まずはこの本がどんな内容なのかを簡単に解説し、その後に 鍼灸治療での応用方法 をご紹介しますね。

精神疾患を歴史・社会の視点で捉え直す
『精神疾患と心理学』でフーコーが強調するのは、精神疾患が 単なる医学的事実ではなく、社会や歴史の中で作られてきた概念 だということです。つまり、精神疾患というものは その時代や社会の価値観や制度によって変化してきた という視点です。

たとえば、現代で「うつ病」や「統合失調症」と呼ばれる状態も、必ずしも普遍的なものではなく、歴史的な背景や社会的な文脈がその診断や分類に影響しています。私たちが 患者さんをどう理解するか を考えるうえで、この視点はとても重要です。

精神医学と身体医学の違い
この本では、精神医学と身体医学の違いも語られています。身体医学、つまり内科や外科は 血液検査やレントゲンで客観的なデータをもとに診断 できますが、精神医学はそうではありません。医師の主観や、社会的な価値観が診断に影響する場合があります。

そのため、精神疾患の診断には、常にその時代の 社会的な規範や価値観 が関わってきたことを意識する必要があります。これを理解することで、鍼灸師として 患者さんの多面的な状態を把握する ことができるようになります。

鍼灸治療にどう活かすか
では、ここからはフーコーの視点を 具体的に鍼灸治療にどう活かすか をお話しします。ポイントは5つあります。

1. 診断名にとらわれない
患者さんの診断名(うつ病、不安障害など)だけに頼らず、主観的な症状や体験を重視 しましょう。身体症状(肩こりや頭痛、不眠など)も東洋医学の視点で評価し、全体を見渡すアプローチが効果的です。

2. 心と体を一体として捉える
鍼灸は 心身一如 の考え方が基本です。精神疾患と身体の不調は密接に関連しています。たとえば、自律神経のバランスを整える経穴(百会、内関、神門など)を使うことで、心身両面の回復 をサポートできます。

3. 患者さんの社会的背景を考慮する
患者さんが置かれている 家庭環境や職場の状況 も症状に影響します。必要に応じて他の専門家と連携しながら、患者さんを 包括的にサポート しましょう。

4. 身体感覚を取り戻すサポートをする
精神疾患を抱える方の中には、身体感覚が希薄になっている ケースがあります。鍼や灸の刺激を通じて身体感覚を再認識してもらうことで、症状の改善につながることがあります。

5. 対等な治療関係を築く
最後に、患者さんとの関係が一方的にならないようにしましょう。治療者が 患者さんと協力しながら健康を取り戻す 姿勢が大切です。治療方針を一緒に考え、説明をしっかり行うことで 信頼関係 を築けます。

まとめ
いかがでしたか? ミシェル・フーコーの『精神疾患と心理学』 を鍼灸臨床にどう応用するかをお話ししました。精神疾患を 多面的に捉える視点 を持つことで、より深い理解とケアが可能になります。診断名に囚われず、心と体を一体として捉え、患者さんがどのような社会的背景で生活しているかも意識することが大切です。

鍼灸は、身体感覚を取り戻し、心身のバランスを整える力 を持っています。これからも患者さんに寄り添った全人的な治療を目指していきましょう。

田無北口鍼灸院
〒188-0011 東京都西東京市田無町2-9-6野崎ビル301
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#田無北口鍼灸院 #精神疾患と鍼灸 #ミシェルフーコー #自律神経調整 #心身一如

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