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フジテレビ凋落の元凶、日枝久取締役相談役とその腰ぎんちゃくたちとコネ入社 自身の首と引き換えに辞任を迫ったフジテレビの良心、遠藤龍之介氏の思惑は完遂するか?

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会見や自宅前のインタビューなどで真摯に対応し、自らの言葉でほかの役員よりも踏み込んだ発言をすることで知られる遠藤龍之介・フジテレビ副会長に注目が集まっています。不世出の作家、遠藤周作の長男でもある遠藤氏は、日枝氏を退任させることに一番こだわっているように思います。それはあの10時間超の記者会見の場でもこちらに伝わってきました。  あの会見の4日前の1月23日、週刊新潮によれば、遠藤氏は日枝氏に向かって「どうなさいますか?」とお伺いを立てました。そこには「辞めるしかないのではないですか?」というニュアンスがあったそうです。それに対して、日枝氏は「お前らが辞めろ」と言い放ったそうです。  実は日枝氏はフジ・メディア・ホールディングスの株を0・1%しか持っていません。フジテレビやフジ・メディアHD、産経新聞社といったフジサンケイグループの枢要な会社の取締役相談役に居座って、睨みを利かせているだけなのです。ただ、遠藤氏とて、フジ・メディアHDの子会社の副会長に過ぎないという建て付けになっています。  そこでダルトン・インベストメンツという外国の株主が日枝氏の退任を迫るしかないという、現状では非常に情けないことになっています。  自宅で週刊新潮の取材を受けた遠藤副会長は、日枝氏に辞任を迫ったことを問われると、表情を一変させ、天井を見上げて考える仕草を見せて、「個人的な話は言えないんですけど…まあでも…うん…個人的な出来事については何とも言えないね」と答えたということです。フジ・サンケイグループの一角で、お世話になった身としては、この個所を読んで、胸が詰まる思いでした。  フジテレビ中興の祖といわれ、産経新聞社員にも多くのファンがいた鹿内春雄氏。その春雄氏に抜擢され、編成局長になり、42歳の若さで社長になった日枝久氏。その日枝氏が人事を壟断し、フジテレビを身動きのとれない硬直化した体制にさせてしまったのは間違いないと思います。  日枝氏に見いだされた編成畑の天才たち(平成初頭のフジテレビ視聴率三冠王時代を彩ったディレクターたち)が役員を占め、今の若い制作陣がモノを言えるでしょうか。自らはありあまるチャンスを与えられておいて、自分たちは業界でも平均年齢が最も高い役員陣となって、中堅や若手の壁になっている現状を見ていると、これはもう「老害」と言わざるを得ません。  フジテレビにはもうひとつ病があります。高給与体質ときらびやかな世界に憧れ、多くの大学生が就職試験を受ける中、この難関を回り道できる人たちがいます。「コネ入社」です。僕の同期にもフジテレビに有名人の子弟がいました。名前を言えばだれでも知っているミュージシャンの子息でした。  週刊新潮は、それをひとつひとつ挙げています。森喜朗・元首相の孫、俳優、高橋英樹氏の長女、歌手、藤井フミヤ氏の長男、岸信夫・元防衛相の息子、故・中川昭一元財務相の長女、加藤勝信財務相の娘…。  コネ入社を全面否定はしませんが、こうした人たちの割合がどんどん増えてくると、組織に良い影響があるわけがありません。  バラエティのトーク番組で「うちの会社、半分くらいコネ入社ですよね」と言って迫った山崎夕貴アナウンサーに「何を言っているんだ、君は」と答えて、周囲を爆笑させたのが当時のフジテレビ社長、遠藤龍之介氏です。これをバラエティでネタにしてしまうところが、フジテレビの自由さであり、半面、浮世離れし、世の中の人々の心が分からずに、「嫌われる」(遠藤氏)点であるのかもしれません。

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