札幌市が招致を目指していた2030年と34年の冬季オリンピック・パラリンピックの最優先候補地に、フランスとアメリカがそれぞれ選ばれました。
「フランスのアルプス地域とユタ州のソルトレークシティーを開催候補地に決定した」
IOCは29日、札幌市が目指していた冬季大会の候補地について30年はフランスのアルプス地方、34年大会はアメリカのソルトレークシティーに一本化したと発表しました。38年についてもスイスと優先的に協議することとなり、30年を断念、34年以降の大会招致の可能性を探るとした札幌市のわずかな希望がついに消えました。
市民)
「しょうがないんじゃないでしょうかね。札幌は難しいと思っていたので」
「良いイメージは確かにお金の面ではないので、きちっとそういうところを解決しないとなかなか全体的な招致の雰囲気は難しいと思います」
1972年、アジア初の冬季大会として開催された札幌オリンピック。地下鉄や地下街が開業するなど、札幌が大都市として飛躍的に成長するきっかけとなりました。
上田文雄前市長)
「まさに機は熟したと判断し札幌市として招致を行うべきとの結論に至りましたことをいまここに表明いたします」
夢よ再びと、2014年に当時の上田市長が冬季大会の招致を表明しました。
おととし夏の東京大会では札幌でマラソンなどを開催。
IOCバッハ会長も来札し、30年の最有力候補との見方も出ましたが・・大会後、組織委の元理事による汚職事件などが明るみに。
市民からオリンピックへの不信感が高まり,機運はしぼみました。招致の是非が争点となった今年春の札幌市長選挙。招致を進める秋元市長に対し、反対派の候補は破れましたが
高野馨さん)「所期の目的は達成したなということで満足感はありますよね。当分、札幌だけでなく日本でオリンピックをやるのは、国民の理解は得られないと思いますね」
上田前市長が招致を表明してからおよそ10年。市議会も2度にわたって招致を決議し、後押ししてきました。
上田文雄前市長)
「気持ちとしては非常に残念だと思っております。(東京大会の不祥事が)これが大きくオリンピックのイメージを崩してしまった。それが一番大きな、それを乗り越えるための議論には時間が足りなかった」
林・市議会オリパラ調特委員長「東京大会の関係で市民の理解が得られない状況が続いていたのでいたしかたないのかな」
地元での開催に向けて招致活動に取り組み、期待を膨らませてきた競技団体は・・・
北海道スケート連盟新保實・会長)
「まずは残念、残念ですね諦めないで、立候補を次の世代の人らに、という希望しかないですね」
市は、今後も大会招致に向けて活動するのか、今後の対応について年内に方針を決める考えです。
IOC将来開催地委員会カール・シュトス委員長)
「札幌はいつでも大歓迎であり、日本やJOCとさらなる対話を行うための扉は開かれている」
30年・34年の最終候補地から落選したのをうけ、札幌市の秋元市長が取材に応じました。
秋元市長「今回の決定はかなり衝撃的な決定と受け止めております。事実上38年も含めて将来の招致に向けての取り組みが出来なくなる状況に大変驚いています。事実上いまの段階で土俵がないということ。今後についてもゼロベースで考えていかざるを得ない」
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