初めて会ったのに「知っている」と直感した若い二人。思いは募るものの、不器用で初々しい二人を義理が遠ざける。見守る芸妓のおせきのひとり語りを挟みつつ進んでいく珍しいスタイルの作品です。
初出:「週刊朝日別冊」昭和三十二年六月号
青空文庫未収録。
現在は新潮文庫『おごそかな渇き』などで読むことが出来ます。
この作品には、今日からみれば、不適切と受け取られる可能性のある表現がみられます。
その旨をここに記載した上で、そのままの形で作品を公開します。
🎤朗読の最後に2023年11月27日に東京で開催する朗読会についてのご案内がありますので、どうぞ最後までご覧下さいませ。チャンネルのコミュニティの所にも詳細がありますので、そちらからもご覧頂けます。
🍊また、近々メンバーシップ会員を募集する予定で、会員限定の特別な朗読作品を公開することになると思います。チャンネルコミュニティにて告知を致しますので、通知をオンにしてお待ち下さいませ。
◎主な登場人物
実(じつ) 江戸浅草の島十という飛脚屋の飛脚で27歳
おとわ 相田屋で働き出したばかりの女中
おせき 相田屋の芸妓で30歳
◆註釈(文中の表記、意味などについて)
飛脚(ひきゃく)信書や金銭、為替、貨物などを輸送する職業またはその職に従事する人のこと
気ぶっせい 相手に親しみにくく、気づまりなこと
張籠(はりご)木型に紙を重ね張って作り、乾いてから型を抜き取ったもの。
上がり端(あがりはな)土間から座敷などにあがったばかりの所
溜塗り(ためぬり)中塗りに朱漆を塗り、上塗りに朱合い漆という半透明の漆をぬる技法
洗足(すすぎ)汚れた足を洗うこと。また、そのための湯水
夜気(やき)夜の冷たい空気
酒肴(しゅこう) 酒と肴
合(あい) 相手
くちかった 満腹である
帳場(ちょうば)旅宿などで,帳付けや勘定などをする場所
惣門(そうもん)屋敷の外囲いにある大門、正門のこと。 江戸時代、最も重要な街道筋には「惣門」が置かれていた。そして、改め番所で往来を監察した
番士(ばんし)宿衛、諸所の警衛に勤番した士
故事(こじ)昔から伝わってきている、いわれのある事柄
四半刻(しはんとき)一時(いっとき)の四分の一。 現在の約30分
酌人(しゃくにん)酒の席で酌をする人
絃歌(げんか)三味線をひいたり歌ったりすること
自火(じか)自分の家から出した火事
♫ お好きな場面からお聴きいただけるように ♫
(青字の数字をクリックしていただくと、その章から始まります)
一 0:00 (おせきのひとり語り)
二 3:32
三 13:46
四 23:33 (おせきのひとり語り)
五 26:55
六 36:40
七 50:00 (おせきのひとり語り)
八 55:03
九 1:05:14
十 1:15:06
十一 1:28:52 (おせきのひとり語り)
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