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00:00 OP
01:39 よくわからないなりにもがいている
05:46 科学哲学
08:45 働いている人・働いていない人
10:49 スペクトラムの概念
16:44 分類法は正しいのか?
19:32 ラベリングしているのでは
21:52 どこまでが労働?
23:23 よくわからないけどやっている
25:00 日々悩みながら
30:03 本日の宿題
今日は、人間の行動をすべて病気のせいにするのはいかがなものか、というテーマで、精神科の闇というか、精神科医が何でもかんでも病気のせいにする、何でもかんでもこの人がこうなのは病気なんだと言う、この病気のこの特徴なんだ、と言うことに関する説明をします。
そもそも精神医学とはそういうものなんだ、僕、毎回言うんですけど、これはなかなか理解されにくいので、どういう現象なのか、精神医学とは何なのかということを解説します。
この精神医学というのが、そもそもめちゃくちゃ何なのかよくわからないんですよ。
人類にとっても精神医学が何をしているのかがよくわからないんです。
だから哲学の対象なんです、実は。
精神医学というのは科学哲学の中でよく議論に上がるものなんです。
精神医学って何?
何をしているんだ?
僕らは何となくやっているけれども、それっぽく何かやってるけど、そもそもこれ、何してんの?という風な研究対象なんです。
◾️よくわからないなりにもがいている
人間は昔からよくわからないとき、人類は文字が使えない時から生きてきていて、何かよくわからないまま複雑なことをだんだんやっていって、そしてどんどん複雑なことができるようになってきている動物なんです。
自分たちが何をしているのかもわからないままやっていることがめちゃくちゃ多いんです。
こうしたら人は治っていくだろう、何だかよくわからないけど、こうした方が社会にとっていいだろう、よくわからないけど、今はこっちの方がマシだろうという形で、どんどん継ぎ接ぎで色々なものを付け足してきた結果、今の社会ができているんです。
そのよくわからないものの中に僕らは生まれたときに放り込まれて、よくわからないなりにもがきながら、この社会の中でどうやって生きたら良いんだろうということを理解して、そして大人になったら、その社会に対してちょっと置土産を残す、複雑な構造のウチの一部を作って残して寿命を終えてどこかへ行ってしまうんです。
そうすると、次の世代は誰かが作ったちょっとよくわからない凸凹があった状態の世界で過ごして、この凸凹があるおかげで何か生きやすいみたいだけど、そもそもこれ何?というところからスタートして、これをわかる人もいれば、わからないまま人生は終わるんです。
こういうもんなんです。
そもそも人類が蓄えてきた知識、社会構造、色々なものがあって、生まれたときにはここにいて、だんだんこうやって大きくなっていく。
だけど全てを網羅していくことはできず、今度は専門を決めてこうやって学んでいくんです。
人類のギリギリのところまで到達するんです。
ここに対してちょっと足す、博士論文を書いたりしていて、他の分野のこともちょっとずつ学びながら、ここを広げて死亡するというのが、これで最後にウッて言って尽きると亡くなる。
そうすると、次の世代は、次の人は、このちょっとした状態からスタートするということなんです、次の世代は。
そうこうしている時に、だんだんこの円がでかくなっているというのが人類がやってることなんです。
これが一つの世界観というか、科学の世界観になったりします。
ちなみに益田が知っているということです。
益田がこうやってるということは精神医学とこうと。
で、益田のここは何かというと、精神科医YouTuberであるということです、ここが。
僕は論文を書いたり研究してるわけじゃないけれども、精神科医YouTuberであるというのが、人類にとって必要な知識かどうかわからないですよ、僕がやってる今のフロンティアのところなんです。
そこでの営みだったり、学んできたこと、視聴者さんとのやりとり、人類にとっての未開拓ゾーンなんです。
そこに僕が今到達してるんです。
これをもっと研究していく。
これを効率化していけば、イノベーションが起きてこの出っ張りが、もしかしたら多くの人を救えるかもしれないですよね。
だから、これをどうやったら大きくなっていくかということをやってる、と。
これが科学者ということなんです、哲学者でもいいんだけど。
大人とは何か?と言ったときの一つの定義はこのここなんです。
ここを広げていけるかどうかというのが大人たるものなんです。
ここに到達する前は、広げられていないうちはまだ学生というか、そういうことなんです。
はい。
ということです。
◾️科学哲学
精神医学のゾーンというのもあって。あまりにも広い分野なので、ここに到達しないまま僕らは一人前になったり、ここの出っ張りのこの全貌を知らないまま終わってしまうことも多いんです。
さっきの図でいくと、真ん中にいて、ここでしょう。
一般常識がわかって、益田が精神医学をこうやっている。
で、精神医学YouTuberというところだけがフロンティアですね。
日本で精神科医YouTuberをしてるというのが人類にとってのフロンティアなところに僕がいる、と。
ただ、精神医学をが扱うところというのは、例えば他の研究、脳神経科学など色々あるわけです。
臨床のことはできるけど、他のフロンティアのところもいっぱい研究しているわけです。
松本俊彦先生がアルコールのことをやってる、依存症やってる、松崎先生が教育のことをやっている、ここのフロンティアの部分ももちろんあって、でもこっちのことがわからない、ここの全貌というのを人類は一人の力では見られないんですけど、でもここは、実は何してたの?というのがわからない。
科学とは実は何をしてたの?ということがわからなくて、それを研究する人たちが科学哲学と言われる哲学者の人たちなんです。
結構面白くて。
僕も、ああ、なるほどな、精神科医ってこんなことやってるんだな、ということを、そういう人たちから改めて教わるということあります。
もちろん、こういう科学哲学以外でも、文化人類学、社会学でもそうなんですけど、でも実際に自分たちがやってることが何かわからなかったりするので、そこら辺を広く捉えたりしてくれてるのがそういう人たちなんです。
人文系の人たちということです。
彼ら曰く、何なの?ということです。
彼ら曰く、僕らは何しているのか?
何で精神科医は全ての人間の行動を病気のせいにしてるのか?
ということを彼らは考えて教えてくれているんですけど、その話をまずしましょうか。
しようかなと思います。
あまり専門家の名前を出したり、本当に専門的な話はしません。
だから結構間違いもあります。
ただ、わかりやすくするために、ざっくり答えます。
もし本当に詳しく知りたい方、もっと知りたい方はウィキやAIを使ったりして概略を掴んでもらって、きちんと科学哲学の本を読むのがいいと思います。
◾️働いている人・働いていない人
フーコーという人がいるんですけど、そもそも人間の中で、人間がいて、0歳から100歳までいて、人間は労働するものだと言ったんです。
子どもと老人だけ労働から免れていると言ったんです。
ここのボリュームゾーンは、全ての人は労働をしている、と。
労働すべきであるものだと最初に言ったんです。
でも実際世の中を見てみると、働いてる人と働いてない人がいるよね、と。
そして人類は、特に国家というのは、社会というのは、この働いていない人を犯罪者と病人に分けたと言ったんです。
犯罪者と病人・障害者に分けたと。
そういうことをしているよということを言いました。
ここで言う働く、労働というのは、例えば家事などのお金を生まない労働もあれば、資産管理という形で一見遊んでいるばかりのいるようなもの、お金持ちの人が遊んでばかりするようなことも労働だと言ったし、お金持ちの人が生きている、貴族たちが子どもを作る、その貴族を全うしてるのも広い意味での労働だという風に捉えたということなんですけど、こういう風に言ったんです。
でもある時に犯罪者扱いされる。
そういうことが起きてんじゃないかとフーコーは言ったということです。
◾️スペクトラムの概念
精神医学というのは、この問題行動をしている人たち、特に働いてない、生きづらさを覚えている人たち、ここの働いている人の一部に対して、精神医学というのはこの全体を、ここにいる人たちを研究対象にしたんです。
分類の対象にしたんです。
例えばうつ病、躁うつ病、統合失調症とか。
色々あって最後の方は厳しくなるんです。
分類しにくい人たちが出てくると、今度は変わった人たちをパーソナリティ症、人格障害、そしてもう一個が最近だと発達障害、神経発達症、知的障害、IQの問題だろうと。
特にパーソナリティ症や発達症というのは、スペクトラムの概念だと最近は言い出したわけです。
スペクトラムということはもう全員含まれるということですね、程度の差だから。
つまりスペクトラムであるということは、その診断から免れることはできないということなんです。
★動画の文字起こしはこちらのnoteに【全文掲載】されています。
https://note.com/wasemenblog
(文字起こし自体がない動画もあります)