燃料費の高騰で、銭湯も苦しい状況に追いやられている。
そんな中、新しいスタイルの銭湯を取材した。
東京・墨田区にある「黄金湯」。
1932年創業の、老舗の銭湯。
黄金湯・新保朋子店主「こちらがお宿になります」
その銭湯が24日から始めたのが、宿泊施設。
2階を改装して8部屋作り、“泊まれる銭湯”として営業を始めた。
その理由が地下にあるといい、案内されたのは、ボイラー室。
黄金湯・新保店主「燃料の効率はいいボイラーを入れているんですけど、それでも(燃料代が)高騰しているので」
黄金湯には、44度のお湯が入る風呂のほかに、薬湯や炭酸泉の3種類があり、全てガスを燃料としたボイラーで温めている。
ボイラーは、2年前に交換したため効率的だというが、それでも、ガス代が大きくのしかかっている。
黄金湯・新保店主「(燃料費は)昨年に比べて、1.5倍は上がっている」
2021年の同じ時期よりも、1.5倍に増えた燃料代。
入浴料は東京都で決められているため、店の判断で値上げもできない。
黄金湯・新保店主「今後、ガスの代金とかも2倍になったら、どうしようかなという懸念がある」
そこで、新たな収入源として、宿泊サービスを始めた。
宿泊客は、銭湯が開いている時間は、お風呂もサウナも使い放題。
この週末は5人が利用した。
宿泊客「すごくきれいだし、泊まるとサウナも一緒に入れて、実質、入浴とサウナで1,000円分くらいかかるので。また来たい」
また、入浴時間を4時間早い、午前6時スタートに変更。
コロナ禍で夜型から朝型に生活が変わった人たちに来てもらいやすくした。
利用客「朝から(お風呂に入って)ぜいたくみたいな感じで好きです」
黄金湯・新保店主「銭湯を残すためにも、いろいろと挑戦していかなきゃいけない」
この苦境は、アイデアで乗り越えていくしかないと話した。
FNNプライムオンライン
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