「僕からは１個だけ、憧れるのを、やめましょう」
2023年3月、日本中を歓喜の渦に巻き込んだWBCの決勝戦。
勝ち上がってきた対戦相手であるアメリカ代表との一戦を目の前にして、
日本代表チームは円陣を組みミーティングを行っていました。
その中で、大谷選手は試合の声出しを求められると、次のように語りました。
「憧れるのを、やめましょう。ファーストにゴールドシュミットがいたり、センターを見ればマイク・トラウトがいるし、外野にムーキー・ベッツがいたり、野球をやっていたら誰しも聞いたことがあるような選手たちがいると思う。憧れてしまっては超えられないので、僕らは今日超えるために、トップになるために来たので。今日一日だけは彼らへの憧れを捨てて、勝つことだけ考えていきましょう。さあ行こう！！！」
この言葉は、瞬時に世界を巡り、大谷選手の名言として伝説になっています。
日本代表チームを励ますために大谷選手が名前を挙げた選手の中には、
後のチームメイトになることになったベッツ選手もいました。
後にベッツ選手は、大谷選手が憧れの対象として
自らの名前を出したことについてメディアに取材された際、次のように答えています。
「この世界のみんなが彼に憧れている。私も彼も同じ人間だ。
同じジャージー（ユニホーム）を着ることになって嬉しい」
また、オールスターゲームの際、報道陣からベッツ選手について聞かれた大谷選手は、
ベッツ選手について次のように答えています。
「右翼を守ったり、ショートを守ったり、二塁を守ったり。
高いレベルでオールラウンドにこなす選手はいない。見ていてすごい」
ベッツ選手はボストン・レッドソックス時代に
外野手としてワールドシリーズ優勝に貢献し、2018年にMVPを受賞しました。
2020年にドジャースに移籍した後、ショートや二塁で好守備をみせるなど、
175センチとメジャーリーガーとしては小柄でありながら、
ずば抜けた才能で野球ファンを魅了しています。
大谷選手も認めるベッツ選手の高い身体能力。どうやらその秘密は
今ではMLBを代表するスーパースターとなったムーキー・ベッツ選手。
ドジャースに移籍した大谷選手の前を打ち、開幕からすでにホームランを量産しており、
日本中でもしょっちゅう話題に上がるようになりました。
ですが、野球を始めた頃は周りの子と比べてとても身体が小さく、
それが原因で過小評価されてきたそうです。
そんなベッツ選手ですが、現在の地位に上り詰めるまでには数々の苦労や逆境、
そしてその経歴を覆していく中で、強い精神力が磨かれていきました。
さて、そんなベッツ選手の生涯を見ていきましょう。
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