初出・・・『オール読物』1960年(昭和35年)10月
年に一度、若い男女が公然と一緒に楽しむ「茸狩り」の日。恋に夢中になる若者たちもいれば、藩政改革に真剣になる若者たちもいた。そして彼らの祖父にあたる老人やその友人たちも、何十年ぶりに集まって旧交を温めていた・・・。
【主な登場人物】
佐藤又左衛門・・・老齢の元城代家老。藩史に残るほどの名家老であった。
梶本源次郎(雅号は枯泉)・・・若い頃からの又左衛門の友で、現在は有名な絵師。
庄野重太夫・・・若い頃からの又左衛門の友で、元江戸家老。
渡貫義兵衛・・・若い頃からの又左衛門の友で、元交代寄合元締。
新原宗兵衛・・・若い頃からの又左衛門の友。
こずえ・・・新原宗兵衛の妻。
いよ・・・佐藤又左衛門に仕える老女。
平作・・・茶屋「花屋」の主人。昔は乱暴者で知られた。
佐藤正之助・・・佐藤又左衛門の孫で、早苗の許婚。
畑中采女・・・早苗の兄。正之助の友人。
畑中早苗・・・采女の妹。
阿部雪緒・・・采女の許婚者。村野友四郎・・・采女の友人。
渡貫藤五・・・渡貫義兵衛若いの孫にあたる若侍。
相川忠策・・・藤五の同志。
【もくじ】
00:00 若い人たち(一)
02:50 主人と客(一)
16:47 若い人たち(二)
24:37 主人と客(二)
38:55 若い人たち(三)
47:40 主人と客(三)
01:19:00 若い人たち(四)
01:27:01 主人と客(四)
01:35:49 若い人たち(五)
山本 周五郎
(やまもと しゅうごろう、1903年6月22日 - 1967年2月14日)は、日本の小説家。
本名:清水 三十六(しみず さとむ)。山梨県生れ。
横浜市の西前小学校卒業後、東京木挽町の山本周五郎商店に徒弟として住み込む。
1926年「須磨寺附近」が「文藝春秋」に掲載され、文壇出世作となった。
『日本婦道記』が1943年上期の直木賞に推されたが、受賞を固辞。
以後、「柳橋物語」「寝ぼけ署長」「栄花物語」「樅ノ木は残った」「赤ひげ診療譚」「五瓣の椿」「青べか物語」「虚空遍歴」「季節のない街」「さぶ」「ながい坂」など
庶民の立場から武士の苦衷や市井人の哀感を描いた時代小説、歴史小説など大衆小説で知られ、特に晩年多くの傑作を書いて高く評価された。
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