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築地市場で「ネズミ駆除作戦」 拡散防げ!

TOKYO MX 52,092 6 years ago
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移転に伴う東京・築地市場の営業終了まであと1カ月となりました。東京都は築地市場の解体工事を10月中旬から始める予定ですが、その際に懸念されるのが「場内に潜むネズミの存在」です。ネズミが外に逃げ出さないよう、駆除を進める東京都の取り組みなどを取材しました。  築地市場に潜むネズミの問題は、これまで都議会でも議論されてきました。2017年3月には都議会自民党の山加朱美都議(当時)が「食品の汚染を防ぐため、事業者にどのような指導・助言を行っているのか」とただしたのに対し、東京都福祉保健局の担当者は「ネズミの餌場とならないよう、食品の残りかすなどの確実な除去や清掃の指導、さらに技術的な助言もしている」と答弁していました。  築地市場にはマグロなどを食べるドブネズミと野菜を餌とするクマネズミの生息が確認されていますが、どのぐらいの数のネズミがいるのか、正確な数は把握できていません。場内の冷蔵庫にはネズミの侵入を防ぐため、扉を必ず閉めるよう注意を促す紙が貼られるなど、業者は日々、ネズミに注意を払いながら営業を続けています。築地の業者は「人がいなくなると道路を頻繁に横切っている」「ネズミは大きい。しっぽを入れるとこのぐらい」「マグロの切れ端を引っ張り込んで、どぶに入っていく」などと証言します。  都は10月から始まる解体工事に向けてネズミの駆除を進めています。専門家の指導の下、場内に粘着シートや毒入りの餌などを配置して、5月と8月に、合わせて1400匹ほどを捕まえました。さらに9月中旬以降、4回の一斉駆除を行い、ネズミの数を減らす方針です。また、ネズミが外に逃げ出さないよう、市場の外周を高さ1.5メートルの板で囲う対策も行っています。樹脂で作られたこの板は、つるつると滑ってネズミが登ることができないので有効な手段ですが、市場の入り口は工事車両が出入りするため、全てを板で覆うことはできないといいます。  周辺住民からは「ネズミには不衛生なイメージがある。感染症が気になる」「増えると困る」など、不安の声が上がっています。また、築地から程近い銀座の飲食店の店員からは「やっぱり怖い。市場が解体されると、ネズミが銀座に流れるのではないかと飲食店の仲間は懸念している」といった声も聞かれました。  ネズミの行動範囲について、都の担当者は「外に逃げ出したとしても、市場の周辺にとどまる」という認識を示しています。ネズミ対策について東京都の小池知事は「解体前にきちんと駆除しておくことは、築地の安全性のPRにもなると思う。さまざまな方法で駆除に向けて努力していく」としています。  築地市場の閉場まで1カ月となる中、都とネズミの攻防は続きます。

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