蝦夷地を探検し北海道と命名した幕末の探検家、松浦武四郎の作成した地図には、
尻別川の南岸に「ルウサン」と書いてあり、これが「留産」という地名になった。
このあたりは尻別川随一のサケの漁場であり、虻田や有珠から尻別川にサケ漁に来る人々が多く、季節になると集落が形成された。それらの人々に利用された明治維新前からある道が、尻別岳の西裾の台地を越えて下っていたことから、ルウサン（道が・そこで・下る）と呼ばれた。現在の北海道道257号である。
留産居住のアイヌに 1902(明治 35)年から 42 年にかけて土地が無償付与され、和人と共に地域の開拓を担った。
駅から尻別川を挟んだ対岸には、阿倍比羅夫伝説を受け止めた比羅夫神社がある。
『日本書紀』が記す阿倍比羅夫が政所を設置した「後方羊蹄（しりべし）」の所在地には諸説あるが、松浦武四郎は現在の羊蹄山が蝦夷地第一の霊山と考え、1858(安政５)年に留産原野において後方羊蹄社建立の祝詞と奉加帳を著した。1900(明治33)年に発掘調査が行われた結果、政所所在地とされ、1913(大正２)年に比羅夫神社が建立された。
留産駅は1928年（昭和3年）10月21日 - 胆振鉄道京極駅 - 喜茂別駅間の開通に伴い開業した。1981年度（昭和56年度）の1日当たりの乗降客数は5人で、かつては相対式ホーム2面2線の交換可能駅で、1986年（昭和61年）11月1日 - 胆振線の全線廃止時点では棒線駅だった。
参考文献
平成 31 年 3 月 喜茂別町教育委員会 【史跡ガイドブック】 きもべつの歴史を歩く
（俺の噂とWikipediaより引用改変あり）
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