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「碓氷峠 廃線ウォーク」〜行き止まりのレールの先を、次の世代に〜

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1893年に開通した、信越本線の横川-軽井沢区間。 その碓氷峠区間のほとんど区間が群馬県側にあるにもかかわらず長野県歌に登場する。 以下、長野県歌「信濃の国」の6番。 「吾妻はやとし日本武 嘆き給いし碓氷山 穿つ隧道二十六 夢にもこゆる汽車の道 みち一筋に学びなば……」 外貨獲得のため、碓氷峠を越えて東京・横浜方面へ、蚕糸・製糸製品を運ぶために、鉄道の開通が切望されていた。 そんな、信越本線の横川-軽井沢区間(通称、碓氷線)は電化から新線への切り替えを経て、1997年に最終運行を迎え、現在は廃線となっている。普段は立ち入り禁止区間をガイド付きで約11kmを歩き、歴史的価値と峠越えの困難さを体感できるウォーキングツアーを2018年から定期的に開催している。 そのツアーガイドの祖父は、碓氷峠を走る機関車の運転をしていた。 私たちは、使われていなかった廃線跡を「観光資源」として捉えました。 峠を越えるために、新しい観光ルートをつくるとなると「破壊」がともないます。 壊して新しいものをつくると文化と景観が失われてしまいます。 「碓氷峠 廃線ウォーク」はスポーツミックスの文化観光であり、 持続可能な観光コンテンツとして融合した取り組みです。 この5年間で6000名以上が参加して続いています。 歩くために廃線跡を覆う草刈りをするサポーターチームも立ち上げました。 草を刈り、木を切ることが、空を飛ぶクマタカが地上の獲物を捉える為のひらけた場所として、役立つかもしれません。 人だけでなく、動物の生態系維持につながるように想いを馳せ、持続可能な循環を生み出していく。 訪れた人たちは、自らのアクションが保全と活用の両輪であること体感できることが特色です。 そして何より、大切なのは「いまあるものを大事にする」ということです。 「なくなってしまった痛みを知る」私たちは、いま走る列車を大切にしています。 その想いを知ってもらうことを、この映像は目的としています。 このウォーキングツアーをはじめて5年。 いままでの取り組みが評価されて、スポーツ文化ツーリズムアワード「文化ツーリズム」賞を授賞しました。

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