北海道の長万部町の林で、8月8日に林から突如、水が噴き出した問題で、大きな音が夜も続き、住民の生活にも影響が出始めています。
8月8日の夕方、長万部町にある飯生神社の西側の林で、突如噴き出した水柱。
HTB藤澤達弥アナウンサー:「すごい勢いと音ですね」
11日目を迎えた18日も、その勢いが衰えることはありません。
周辺には噴き出した水が、まるで雨のように降り注ぎます。
飯生神社・小野雄二宮司「最初は弱かったが2時間ぐらいでこういう状態に。それからは全く変わらない。高さも音も変化なし。」
ちょうどお盆休みと重なったこともあり、珍しい水柱を一目見ようと、多い日にはおよそ1500人が訪れました。
せたな町から来た人:「音が大きくてね…」
この大きな音で、住民の生活にも影響が出始めています。
住人:「結構うるさいですよ。」
(寝られていますか?)「ぐっすりは眠れないですね。」
家の中ではどんな風に聞こえるのか、お邪魔させてもらうと…
藤澤達弥アナウンサー:「あ~結構低い音が響いてきますね。」
音の大きさを測ってみると、55デシベルほど。これは車の中にいるのと同じくらいの騒音で、住民たちは夜も続く轟音に悩まされています。
さらに噴き出した水が、風向きによって住宅地に流れてくることも。
住人:「洗濯も朝早く干せない時がある。」
突如噴き出した謎の水柱。一体その正体は何なのでしょうか。
道総研エネルギー・環境・地質研究所・高橋徹哉さん:「可燃性の天然ガス。その天然ガスに地下水や地層水が一緒になって噴き上がっている。」
高橋さんは、水柱の正体はメタンガスの可能性が高いとみています
長万部町では1958年から1960年にかけて、天然ガスや石油の調査が行われ、少なくとも11カ所の井戸が掘られたといいます。その後、すべての井戸が埋められましたが、今回、このうちの1つからガスや水が噴き出したとみられています。
道総研エネルギー・環境・地質研究所・高橋徹哉さん「石油・天然ガスがある地質はそこに石油やガスが溜まるような、地質の構造になっている。地下から常に井戸に対して圧力がかかっているわけですから、そこに何らかの弱いところができてしまって、徐々に徐々に圧力に耐えられなくなって、限界点に達して一気に噴いちゃったのかなと推測されます。」
町の歴史を調べてみると、この井戸では過去にも同じような出来事が起きていたことがわかりました。
(長万部町史より):昭和36年3月23日になって突然ガスと油が噴出した。噴出は翌日止まり、その後は止まったままである
およそ60年の時を経て、再び噴き出したものは一体何なのか。
水質の調査結果は来週にも出る見通しです。
住民「何もなければいいが、これから何かあったらどうしようかと」
道総研エネルギー・環境・地質研究所・高橋徹哉さん「現状を考えるとまだ先が見えないなというのが正直なところです。」
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