乳がんの治療の話をするときに、よく「予後がよい」「予後が悪い」という言葉が出てきます。
一般的に、予後が良い=生存率が高い(生存期間が長い)を指します。
客観的に生存期間を出す場合、「粗生存率」が最もよく使われます。
これは、亡くなった原因を問いません。
※現病死・他病死、という指標は、その疾患でなくなったかどうかを問いますが、なかなか区別が難しいのが現状です。
※文献をよく読むと、「粗生存率」「年齢調整生存率」や「現病死」「他病死」といった分類が載っているものもあります。
どのくらい生きるか、ももちろん大切ですが、患者さんにとっての「予後がよい」とは、再発しない、あるいは再発しても痛くない・治療がつらくない・生活に支障が出ない・・・ではないでしょうか。これが知りたい。
でもこれらは、患者さんごとに感じ方が違う(=客観的な「数値」として表すことができない)ので、研究論文ではっきりと示すことが難しいのです。
知りたいことは、主治医に聞く(特に自分の病期、サブタイプ、グレードなどの情報)、なるべく対象者数の多い研究の文献を探す、がお勧めです。
良い英論文もかなり和訳されたものがネットに載っています(最近の翻訳ソフトも優秀!)。
是非、参考にしてください。