掛川城の天守はなぜ美しいと言われるのか
お城の魅力の一つといえば遠くから眺めた時のその美しさ。特にお城の中心である天守は割と高い場所にあることが多く、これを頂点にしろ全体が富士山の裾野のように広がっているとより美しくみえるのかなと勝手に思っています。
数ある城の中で特に美しいと呼ばれるのが東海の名城と呼ばれその美しさが称えられる掛川城。
東京から名古屋方面に向かう新幹線からも天守がみえるのでご存じの方も多いと思います。
掛川城には平成に建てられた再建天守がありますが、それほど大きなものではなく、むしろ小さい方。他の城なら櫓くらいのスケールだと思います。そして掛川城天守にはキラキラ輝く金箔瓦など派手な装飾もありません。
では掛川城天守はどうして美しく見えるのか。
それはこの天守が建つ地形が関係しているかもしれません。掛川城天守のある場所は小さな起伏の頂点部分。とても狭く、天守が立つスペース意外余っている空間はほとんどありません。スッとした小山の高まりと天守の大きさがちょうどよく、絶妙なバランスとなっているのでしょうか。
この天守は四国にある高知城天守を参考にして建てられたと言われています。高知城と掛川城を結びつけるのは戦国武将山内一豊。一豊は掛川と高知におなじような天守を築いたといわれています。今回は静岡県にある掛川城を紹介します。