2022.7.31
萬狂言夏公演 @国立能楽堂
狂言『越後聟』〈平家琵琶〉
シテ(聟) 野村万之丞
アド(舅) 小笠原由祠
小アド(太郎冠者) 小笠原弘晃
小アド(勾当) 野村万蔵
笛 一噌幸弘 小鼓 森澤勇司 大鼓 亀井洋佑 太鼓 大川典良
地謡 野村万禄 能村晶人 吉住講 泉愼也
琵琶指導 友吉鶴心 狂言獅子作曲 一噌幸弘
2022年萬狂言夏公演より、稀曲『越後聟』をお届けします。
この演目は上演頻度が大変少なく、萬狂言では22年振りの上演で、狂言では唯一の獅子舞がある珍しい演目です。
アクロバティックな動きを取り入れた獅子舞を舞いますが、今回は、過去の上演時の型や、実際の越後獅子(角兵衛獅子)の動きを取り入れ、六世万之丞が新たに型を考案しました。
また、九世万蔵の演出で、勾当の「平家」の語りの際に実際に琵琶を弾く形にし、台本にも少し手を加えました。
この「獅子舞」と、それを待つ間に語られる「平家」という2つの珍しい芸が見所の狂言です!
⭐︎ クレジット 00:00
開始 00:34
「平家」の語り 26:30
「獅子舞」 33:25
「越後聟」あらすじ
能登の国に住む舅の家では、越後の国へ嫁いだ娘の聟が、聟入り(結婚後初めて妻の家に挨拶へ行く)に来るだろうと準備をしています。舅の姉聟の勾当(位のある盲人の琵琶法師)も加わり待っていると、聟が土産を携えてやってきました。さっそく祝儀の盃事になり、舅の謡や勾当の舞でにぎやかな場となります。聟も越後の獅子舞を所望され、拵えをするため中入りし、その間に勾当が「平家」を語ります。しばらくして聟が扮装を変え登場、腰に鞨鼓、頭に獅子頭の象徴、そして赤い覆面をし、軽業も取り入れられた、力強くもあり颯爽とした舞を舞います。