金剛山歌劇団の仙台公演を見てきました。金剛山歌劇団には資金提供するが、小学校で自衛隊の音楽隊が演奏するのには反対する左派の時代錯誤
金剛山歌劇団の仙台公演を10日、見てきました。金剛山は朝鮮半島の北東部にある名勝で、金剛山歌劇団は朝鮮総連(在日本朝鮮人総連合会)傘下の北朝鮮の国外に唯一ある歌劇団です。
歌劇団は1955(昭和30)年に設立され、今年が創立50年なのだそうです。そこで前年から全国で公演を行っているのですが、その場所がトークネットホール仙台(旧・仙台市民会館)であることが一部で問題となっています。施設は仙台市が仙台市が所管する施設であるからです。
また河北新報、朝日新聞仙台総局、共同通信仙台支社などが後援しています(産経新聞、読売新聞、NHKなどは後援していません)。
拉致被害者の救出に取り組む「救う会宮城」は「公的な場所を、市が文化交流の名目で平然と貸していることに強い不満と、現下の我が国と北朝鮮情勢に対し、何ら疑問を感じていないことに強い憤りを感じる」というコメントを産経新聞社に出していますが、当然のことと言えます。
公演の内容は、「道」をテーマにしたもので、レベルも高く、何ら問題がある場面はないとはいえ、拉致被害者がいる日本としては、文化交流といえども、公共施設を貸すということに僕も抵抗を感じます。
さて、1月31日に沖縄県那覇市の小学校で開催予定だった航空自衛隊音楽隊によるコンサートが、開催直前に沖縄県教職員組合(沖教組)の反対で中止に追い込まれるという事案が起こりました。これはそもそもPTAの会長が提案したもので、現地の小学校は航空自衛隊の基地に近く、交流の一環として行われる予定だったものです。これを沖教組は「軍事的象徴が教育現場に持ち込まれる」というのです。
一方、金剛山歌劇団には2001(平成13)年から2010(平成22)年まで民主党(当時)の北海道連が政党交付金を使って、札幌公演のパンフレットに広告を出し、それが総額50万円に達していたことが2011(平成23)年8月、産経新聞のスクープで明らかになったことがありました。
民主党北海道連の有力な支持母体のひとつは、北海道教職員組合(北教組)です。そういえば、金剛山歌劇団札幌公演は、2024(令和6)年10月に行われていますが、朝鮮総連の機関紙、朝鮮新報には「北海道日朝連帯道民会議の井上歳郎会長をはじめとする日本市民たち925人が観覧した」とあります。井上歳郎氏と同姓同名の人物の名が、札幌れんごう(連合北海道札幌地区連合会の機関紙)の編集発行人にあります。また、1月30日、沖縄県那覇市で開かれた金剛山歌劇団の公演の主催者である実行委員会の委員長には親川志奈子・沖縄大講師の名前があり、この人は琉球独立運動で知られた人です。茨城県の公演では、立憲民主党の県議の名前も見られます。
どうでしょうか。自衛隊の音楽隊が小学校で演奏会をするだけで「軍国主義が~」と大騒ぎする左派は、専制国家で世襲3代も続く金王朝たる北朝鮮の独裁体制については、何ら批判をすることもなく、「草の根交流」に邁進するつもりなのでしょうか?