奈良県立 奈良高等学校 校歌
作詞 佐佐木 信綱
作曲 信時 潔
2022年3月末、奈良高校は約100年分の青春の記憶が詰まった法蓮の地を去りました。
キンテツ組・コクテツ組、いずれも駅から遠く通学不便なことこのうえなし。山と神社が校地を侵食する、おおよそ学校らしからぬいびつな地形。狭小ゆえ運動部間の軋轢が絶えず、不幸にも停学者を出してしまいがちな運動場。ネコダの天井サーブなど夢のまた夢、天井が低くバレーボールがすぐに引っ掛かる体育館。そしてここ14～15年の生徒さんにとっては、ヒビだらけで倒壊リスクにさらされ、授業中もヘルメット必須と囁かれたオンボロで危険な校舎･･･。
でも、人生でいちばん多感で濃密な日々を過ごした、自らの心が帰るべき大切な場所が、いますでに有刺鉄線で囲われ、近い将来には跡形もなく消え失せてしまうであろうことが、もう悲しくてしかたありません。
新世代の奈高生たちが、新たな朱雀の地で思う存分青春を謳歌してくれることを心より願っています。そして奈高のみならず、その地に42年分の青春を残したまま、無理やり幕を引かれてしまった平城高校の分もあわせて、新しい歴史を刻んでいってください。