参拝者同士が罵声を浴びせ合い、天狗(てんぐ)のお供物を奪い合う、奇祭「悪態祭り」が17日、4年ぶりに茨城県笠間市で通常開催された。会場には約1000人が訪れ「ばかやろう」など元気な声が響いた。
日本3大奇祭にも数えられる悪態祭りは、かつて愛宕山で13天狗(てんぐ)が厳しい修行をしていたことにちなみ、江戸時代中期から行われている。伝承によれば領主が政治に対する意見を聞くため、その時に限り、誰にどんな悪態をついても不問にしたことが起源。笠間市に住む大越学さん(36)は「今まで娘たちはあんまり人が集まるところに来る機会がなかった。子供の頭にお餅も当たったりして楽しそうでした」と笑顔で語った。