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00:00 OP
01:12 何でもかんでも病気にする?
04:23 心は脳
07:35 社会・文化・家族と精神医学
11:40 発達障害はなぜ増えているか
本日は「会社や社会と個人のメンタルヘルスは関係ありますか?」というテーマで動画を撮ってみようと思います。
動画の冒頭で早速言葉が詰まってしまったんですけども、何て言うんですかね、まず精神科医というのは唯物論者なんですよ。
科学者であり、医師であるんですけれども、こういう人から見て世界はどうやって見えているんですかとか、社会はどうやって見えているんですかということなのかなと。
■何でもかんでも病気にする?
精神医学をあまり知らない人とか、他のメディアに出た時によくコメント欄で色々言われるのは、何でもかんでも病気にするなと。
社会や人間関係やその会社の問題だろうみたいな言い方をする人もいるんだよね。工夫次第というか。
この問題がなければいいんじゃないかとか言ったりします。
精神科医は何でもかんでも人間の生まれつきのものだとは思っていないわけですよね。
かといって全て会社や社会が悪いかというと、そういうわけじゃなくて、やっぱり生まれつきの問題もたくさんあります。
その重ね合わ合わせだと僕らは考えてるんですけど、慣れてない人たちはそういう風に思いがちだということです。
僕はこれをサイコロの目が6が5回連続するようなものだと言っているんですよね。
例えば会社が悪くて家族関係も良くなくて、生まれつきの問題もあって、学校教育がうまくいかなかった。
一個一個が全部悪くて最終的に病気になってしまうことが多かったりします。だから、不幸の連続の果てになってしまうということだったりします。
でも全部悪い人はあまり見たことがないんですよ、多くの人は。
サイコロの目が6が連続で5回出るようなものですよね。
いや、そんなやついるわけないだろうとか言うんですよね。そんなことが起きるわけがないと言うんだけども、います。
人口がこれだけいますから、そういう人はいるわけですよ。
だから、精神疾患の患者さんというのは、だいたい人口の1、2%プラスα5%弱ぐらいですけど、意外とこの5%弱の人たちというのは見えていない。抑圧されている。
無意識に排除されてしまっていて、目に触れることがなかったりするということなんだろうなと思います。
でも案外いるんですよ。
5%前後だと思うんですけれども、20人に1人とかですからね。
実際、精神科の患者さんは四百数十万人いますので、家族まで含めるとそこに4人くらい身近な人がいるというと1,600万人、日本の人口の1割強ですよね。
結構身近な話題なんだけど、知らない人は意外と知らない感じです。
■心は脳
精神科医から見て、唯物論者、科学者かつ実践家、つまり実践家である医師である我々は、この社会をどういう風に捉えているのかということをお話ししようかなと思います。
心は「脳」なんですね。
脳というのは臓器なので、当然これは病気になることがありますね。
また、生まれつき障害を抱えていることもあるわけです。
こういうことですよね。
個人を見た時に心は脳なので、病気になったり、障害を抱えていることはあるでしょうということです。
個人というのは、会社や家族、生い立ちからも影響を受けたりしますよね。
例えば長時間労働をすることで、会社からのストレスでだんだん心身が疲弊していって、ここからうつになってしまうとかね。
幼少期の虐待とか、幼少期からのストレスで複雑性PTSDのようになってしまう。
記憶に障害が残ってしまうこともあったりします。
これはもちろん、生まれつきの強い弱いもありますよ。
心は脳なので、脳は臓器ですから、脳が丈夫な人もいれば傷つきやすい人もいるということですよね。
ただ、どんなに丈夫な人であっても、それが行き過ぎてしまえば病気になることはあります。ただ、どれくらいの量で病気になるかは人それぞれですよね。
急性薬物中毒、アルコール中毒でも飲める量で違いますよね。お酒の量も。
それは肝臓の強い弱いがありますから、生まれつきのものはもちろんあるよということですね。
■社会・文化・家族と精神医学
会社や家族はどんなものの影響を受けるかというと、社会や文化の影響を受けるわけだし、国家の影響も受ける。もうちょっと言うと歴史の影響も受けているわけですよね。
自分たちが生まれる前からのものからも影響を受けたりしています。家族もそうだよね。
あとは技術ですね。
科学技術だったり、新しい仕組みや制度。
人間が作ったある種の哲学だったり、そういうものは影響を与えるわけですよ。
なので歴史も大事だし、サイエンスも大事だよというのはこういうことだから言っている。
じゃあ社会や文化とか会社や家族というのは、精神医学と全く関係ない話なのかと言うと、当然そんなこともなくて、脳の影響を受けるわけですよね。
人間が持っている本能の影響を受けて、歴史だったり、家族だったり、会社や文化社会、そしてある意味テクノロジーさえも影響を受けているわけですよね。
会社や社会は個人のメンタルヘルスと関係あるんですか?というと、全部関係しているよということです。
精神科医というのはこの全体を見ているということですね。
その上で、人間を猿の集まりというとあれですけども、動物の集団だと捉えて、どんな習性があるんだろうみたいなね。
どんな習慣が弱者を生み出し、病気を作るのだろうとか、そういう視点で社会や文化を捉えている感じです。
我々はこういう観点もあるから、よく僕が言うじゃないですか「常識から自由になれ」「お金教に支配されるな」「お金から自由になれ」「家族の教えとか親からの教えから自由になれ、疑え、解放されろ」とか言うんですけど。
それはなぜかというと、人間たちが勝手に作った習性や習慣から病気になることもあるので、そう言っていたりします。
もう一回戻ると、会社や社会と個人のメンタルヘルスは関係あるかというと、関係あります。
そしてそれはでも人文系の問題だけでなくて、やはり人間という動物性から文化・社会・歴史というは影響を受け合ってるので、そこも含めて考えていく。
そして治療というのはこういう全体を理解した上で、そこから解放されていくものだということになります。
こういうものが起きているからこそ、個人が疲弊していってうつになったり、PTSDになったりするということですね。
■発達障害はなぜ増えているか
現代的な問題だと、発達障害はなぜ増えているかということになるんですけれども、この図を見たら結構明らかなんですよね。
科学技術が進歩をしていって、知的な労働の比重が増してるんですよね。
ITやAIというのは、生産性を全然変えるわけですよ。
できる人は10倍、20倍、100倍の生産性を生むし、そうじゃない人はなかなか生産性を上げられない。
ただ重いものを持つとか、農業をするというのは、変な話運動神経が悪くてもそんなに差は出ないんですよ。生産性に差は出ないんだけども、ITの場合は全然違うよということになってしまうわけですね。
その結果、でも平等に仕事をしなさいとやるものだから、やはり疲弊したり潰れたりする人がいるし、コミュニケーションがうまくいかないとかマルチタスクができなかったりすると、自分は病気なのかな障害なのかなという形になってしまう。
それがだんだん広がっていって、発達障害という形に収まってしまうし、そういうことが裏では起きているわけですよね。
かといって、苦しんでいる彼らが病気という免罪符を手に入れないとどうなってしまうのかということもある。
これはフーコーの話にも似ています。
ある種の労働の制約から逃れるためには、老人か子供か犯罪者か病人になるしかないみたいなことをフーコーは言うわけですね。
だから、そういう要素というのもどうしても起きているということになります。
哲学的な背景や歴史のことを知れば、精神医学とすごく密接な関係にあって、会社や社会はどういうものかというのが捉えやすいんですよね。
だけどなかなかそこまで勉強が追いつかないじゃないですか、普段の生活をしていると。
だから疑問に思うこともたくさんあるんだろうなとは思いますけども、精神科医というのはこういう風に社会を見ているということでございます。
今回は、会社や社会と個人のメンタルヘルスは関係ありますかというテーマでお話ししました。
#精神科医 #益田裕介 #オンライン自助会