交趾はもともとベトナム北部を指し、そこで作られた軟質陶器のこと。銘の「みちとせ」は三千歳とも書く。本文にある西王母の桃を「三千歳の桃」といい、珍しくめでたいもののたとえとされる。茶杓は千 利休の手作りで、油竹を使い、全体を漆拭きしたもの。利休から時の関白、豊臣秀吉に贈られたと伝わることから、利休の遺作のうちもっとも優れた会心の作といわれている。