「東京工業大学 新技術説明会」(2019年11月19日開催)にて発表。https://shingi.jst.go.jp/list/titech/2019_titech.html
【新技術の概要】
ナノ粒子連結触媒は、数nmの大きさのナノ粒子同士が部分的に融着し、数珠上のネットワークを形成した中空構造の触媒である。このため、カーボン等の担体を用いなくても導電パスが形成され、高表面積な担体フリー触媒として利用できる。燃料電池の酸素還元触媒や水電解の酸素発生触媒への展開例を紹介する。
【従来技術・競合技術との比較】
従来の電極触媒は、カーボン等の電子導電担体の上に担持することで高表面積化が実現されている。しかし、燃料電池の酸素還元や水電解の酸素発生が起こる電極では高電位がかかり、カーボン等の導電担体が腐食・劣化する。ナノ粒子連結触媒は担体フリーであるため高耐久性であり、かつ高表面積・高活性を示す。
【新技術の特徴】
・担体フリーで中空構造を有する高表面積・高耐久・高性能な触媒
・Pt系合金(Pt-Fe, Pt-Co等), Ir, Ruでの合成実績
・原子配列規則構造(超格子構造)の高規則度化が可能
【想定される用途】
・燃料電池触媒
・水電解触媒
・その他触媒