兵庫県議会の百条委員会の増山誠委員(県議)(46)が19日夜、インターネット番組「ReHacQ(リハック)」に出演し、2024(令和6)年10月に非公開で行われた百条委員会の証人尋問の音声データを「NHKから国民を守る党(N国党)の立花孝志党首に渡した、と明らかにしました。読売新聞などが報じました。
音声データでは、証人尋問に応じた片山安孝・前副知事が、告発者の元西播磨県民局長(2024年7月に死亡)の不倫問題を含めた私的な情報について発言しようとし、奥谷謙一委員長が制して一時中断する場面が含まれていました。百条委は選挙に影響が出ないため、としてこれを非公開にしていました。選挙後に録画を公開する予定でしたが、増山県議が立花氏にデータを渡したことで、選挙の雲行きが変わったともいえます。
朝日新聞は「『伝家の宝刀』自ら折った維新2県議 中傷や漏洩で揺れる兵庫百条委」との見出しで、北沢拓也、滝坪潤一記者の署名で報じています。
記事では伝家の宝刀を自ら貶める行為だ、と2県議を非難していますが、朝日新聞にそれを言う資格はあるのでしょうか。告発内容の真偽を確かめることが目的だ、とのことですが、最初からこの告発は、政治的意図が見え隠れするものでした。元局長のパソコンの中には、斎藤県政を倒す意図が書かれていましたし、「クーデター」とも書かれていました。片山前局長が、文書の意図について、疑義を示すために背景事情としてこれを詳らかにすることの何がいけないのでしょうか?
「プライバシーの配慮」が出席のための元西播磨県民局長の条件だったとも書かれていますが、この百条委のときにはすでにこの世の人ではありませんでした。読者の「知る権利」に背を向け、謂わば政治的意図が強い「クーデター劇」に首を突っ込んで、斎藤県政を一気に崩壊させようとし、そのために県知事選の帰趨を決するかもしれない重要な情報を隠匿したのは朝日新聞などではないのでしょうか。
増山県議はリハック出演の際、既存メディアにこれを明かさなかったのは、握りつぶされるからだ、と言っていましたが、この一連の報道を見る限り、増山県議の「予感」は当たっていたというべきでしょう。
そもそも、姫路市の「浴衣」パワハラ騒動など、斎藤知事のパワハラといわれたものには不正確なものもあり、それについて新聞、テレビはお詫びや訂正をしたのでしょうか。
途中から斎藤知事+維新の県議とSNSメディアVS反斎藤派一部の自民県議、立憲民主党などの野党県議とオールドメディアという対立の図式になっているのは、非常に残念です。