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快挙!最高位「茶師十段」に認定 老舗茶舗の次期店主が開発した「〇〇のための煎茶シリーズ」とは

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茶の湯文化が根付くお茶処・松江に、明治時代から続く老舗茶舗があります。次期店主として店を守る男性、実は去年、全国に27人しかいない茶師の最高位に認定される快挙を成し遂げました。年々お茶離れが進むなか、挑戦を続ける思いに迫ります。 お茶処・松江。茶の湯文化が根付くこの町に、130年以上続く老舗茶舗があります。 それが、明治24年(1891年)創業の加島茶舗。オリジナルブレンドの茶葉の販売のほか、全国各地のお茶の飲み比べができる日本茶スタンドも併設。気軽にお茶を楽しめる空間が広がっています。 加島浩介さん、39歳。この店の次期店主です。実は加島さん、去年、ある快挙を成し遂げました。 加島茶舗 加島浩介さん 「茶師十段がかかっている大会だったので、とにかくいつも以上に緊張していて、普段しないようなミスもしたりして、これでいけるのかななんて言う気持ちの中競技していたんですけど、何とか踏みとどまってギリギリ達成できたので、その点はすごいほっとしたという印象です」 「茶師十段」とは、煎茶の品質や産地を見分ける技術を競う「全国茶審査技術競技大会」における最高位で、いわばお茶の専門家の中でもトップに立つ存在。全国に27人しかおらず、中四国地方では加島さんが初めてという難関です。 加島茶舗 加島浩介さん 「今までもいいお茶を提供しようという気持ちはありましたけど、今まで以上に茶師十段という認定をいただいたというのは、それだけお客様にも期待されますし、それに応えていかなきゃいけないという責任もあるので、期待以上のものを作れるようにっていう自覚が芽生えたと思っています」 老舗茶舗に生まれた加島さん。東京の大学を卒業後しばらくは関東の製菓会社で働いていましたが、27歳の時、松江にUターン。老舗の跡取りとして腕を磨く日々が始まりました。 「葉っぱの品質、どっちがいいかっていうのを見極めるうえで、手触りで触って、あと香りでみて確かめて、さらにお湯にさして。(産地の)特徴が出てるお茶が並ぶのでしっかり熟知して、見極めて正解を導き出していく」 苦労を重ね、茶師十段の称号を獲得した加島さん。しかし、お茶を取り巻く状況は年々厳しさを増しています。 加島茶舗 加島浩介さん 「今ちょっと消費量が落ち込んではいますけれども。松江市の消費量ランキングとかね」 お茶の栽培面積、消費量は、ともに年々減少傾向。ペットボトルのお茶飲料の台頭や生活習慣の変化もあり、特に若い世代を中心に急須でお茶を入れるという人も少なくなってきています。 こうしたなかでも、もっと気軽にお茶に親しんでもらいたい…そんな思いから、加島さんはある商品を開発しました。 その名も、「○○のための煎茶シリーズ」。 加島茶舗 加島浩介さん 「8年ほど前ですね、本好きが集まるイベントがありまして、イベント主催者からちょっと出店してもらえませんかと。内容としては本の時を楽しめるような、そんなお茶を作ってもらって、ドリンクを出してもらえたらという依頼がありました」 「本を読む時の煎茶」に始まり、「食事のあとの煎茶」、はたまた「チョコレートのための煎茶」、「くつろぐ時の煎茶」など…それぞれの用途やタイミングに合うように様々な茶葉をブレンドして作られた超ニッチなお茶の数々です。 ちょっとお疲れの小村記者、「くつろぐときの煎茶」を淹れていただきました。 小村ののか記者 「なんかすごく心が安らぐような味がしますね。少し苦みの中に甘みもあって、すごくおいしいお茶です」 また、お茶をより身近に感じてもらうため、こんな商品も取り入れました。 加島茶舗 加島浩介さん 「10年前に茶業に入ったときは、やっぱりティーバッグって急須で淹れるお茶よりちょっと味気ないなっていうイメージがあったんですよ。ただやはり手軽に楽しくおいしく飲めるのは、私たちがお届けしたいお茶を通じてお客さんが幸せな気持ちになってもらえたらって思いに直結してるんで」 急須を持っていない家庭も増えるなか、お茶の楽しみ方も少しずつ変化しているようです。 取材中にやって来たお客さんは。 女性「美味しいです」 男性「普通のよりも香ばしくておいしい」 女性「よかった。本当によかったと思います。正解」 全国の茶師の最高位として、130年以上の歴史を持つ老舗茶舗を守り続ける加島さん。より多くの人にお茶のおいしさ、心地よさを届ける挑戦は、まだ始まったばかりです。 加島茶舗 加島浩介さん 「これからさらに茶の消費量は減少傾向にあるのは間違いないので、これを続けるのはちょっと確かに難しさがあると思います。かといってほかの商品をしたいと思わないですね。ファンの人がいてその人が喜んでくださる。それがすごくうれしいので、お茶をお届けすることを通じて、そんな方々の声を聞ける、これが幸せですね。それが続ける原動力ですね」 【BSSニュース】 https://newsdig.tbs.co.jp/list/bss 【TBS NEWS DIG】 https://newsdig.tbs.co.jp/

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