小学校の時、皆さん給食の時間を楽しみにしていたのではないでしょうか?
いま話題となっているのが、ファミリーマートが提供する「ファミチキ」を学校給食で提供するというニュースです。
なぜ提供することになったのか、「記念のトリ給食」について、現場を取材してきました。
サクサクの食感とジューシーな味わいで人気のファミチキ。
給食に提供されることになったのは、埼玉・狭山市の小中学校です。
12日、小学校の給食の時間にお邪魔してみると、子どもたちは「12月20日にファミチキがでます。楽しみ」「盛り付け表見てたらファミチキって書いてあったから。(Q.見つけたときどう思った?)楽しみになった」などと話し、給食に出るのは1週間後ですがすでに大喜び。
中には、「大好きです。家で枕に顔突っ込んでイエーイ!って、ずっと親がいない時に叫んでました」と話す子どももいました。
叫ぶほどうれしい、ということですが、なぜ給食で提供することになったのでしょうか。
1つは、1号店が狭山市だったこと。
ファミリーマート側から提案を受けたためです。
そしてもう1つが、狭山市の市制70周年記念給食の“トリ”を飾るお祝い給食にぴったりだったためということです。
提供される数は1万個以上、全て無償です。
狭山市立広瀬小学校・紫竹理枝子校長:
子どもたちは給食が大好きで、特にご飯も大好きなんですけど、それが少し(物価高で)量が減っている。ちょっと子どもたちも、少し量が減ったって残念がっている。なかなか朝も十分に食べて来られない子どもたちもいるのが現状で、給食をおなかいっぱい食べられるのは、子どもたちの活力のひとつになる。
ちなみに12日の給食は、ご飯におみそ汁、タラのゆず塩麹焼き、そして切り干し大根の五目煮などですが、市の栄養士・吉田昭子さんによると、切り干し大根は以前の倍の値段になっているほか、コメや野菜も大きく物価高の影響を受けていて、給食作りは厳しい状況だといいます。
保護者からは「買うと250円くらいするので、すごいなと」「本人も多分好きだと思う。なので、親としてはなんかうれしい。最後なので、特別感もあるなって感じで」と言った声が聞かれました。
ファミリーマート側も、クリスマス前に子どもたちにぜひ楽しんでもらいたいという思いもあっての提供だということですが、ただ今、物価高によって給食作りが大変な状況なんです。
給食費は、狭山市の例でいうと小学校が月4300円なんですが、1食にすると260円程度で補助金も数十円程度ということで、その中で作らなければいけないという大変さが現在あります。
給食費なんですが、2019年以降値上げしていないそうで、その物価高分どうするかというと、給食の量を減らすなどで対応している現状だということです。
ファミチキは1つ230円ですので、ファミチキ1つでも予算内で全て埋まってしまうぐらいなので、実際これを給食に出そうとすると、半分以下の大きさにして賄わなければいけないぐらいということなんです。
SPキャスター パトリック・ハーラン氏:
アメリカだったら企業の力を借りて予算削減の中で何とかしようとするんですけど、ちょっと間違っているんですよアメリカは。真空パックのお菓子を給食にしたり、もしくは野菜を間に合わせるためにフライドポテトも野菜としてカウントしたりして。ですから、日本の伝統的な、ヘルシーなものを提供できるように、もう少し予算を増やしてあげてほしいなと思います。
ちなみに、ファミリーマートは他の地域でも給食として商品を提供することを今後、考えているということでした。
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