青森ねぶた祭 1組100万円の「VIPシート」 購入した兄弟の想いは・・・ 2023年ねぶた大賞など決まる 受賞作品を一挙公開!
青森ねぶた祭は7日が最終日です。ねぶた大賞発表の瞬間や受賞ねぶたを紹介します。また、連日完売となった、優雅にねぶたを楽しめるプレミアム観覧席とは?
7日は午後1時に運行がスタートし、大型ねぶた19台が出陣しました。青森市の最高気温は32.2℃。会場は、夜間運行とは、また違った熱気に包まれていました。
「ラッセラーラッセーラ ラッセラッセラッセラー」
ハネトも自由参加となり、4年ぶりに制限のない形で開催された祭りは、期間中、多くの人でにぎわいました。
【観客】
「楽しかったです。ハネトの人たちの迫力とか太鼓の音とか素晴らしかったです」
「素晴らしいですね。もう迫力がすごい。びっくりしました。初めて見ましたけれども」
一方、沿道に誕生したテラスのような空間はプレミアム観覧席。厳選された青森県産食材の豪華弁当や地酒に加え、ねぶた師の解説付き。この日は第7代ねぶた名人の竹浪比呂央さんでした。
ねぶたを優雅に楽しめるこのVIPシート、値段はなんと1組100万円!1日6組限定です。
三重県と栃木県から来た兄弟が、プレミアム観覧席を購入した理由は・・・?
【購入者】
「おふくろにさ、おふくろ孝行したい」
「何というのか、今まで一生懸命やってくれたので。もう87歳なので、もう二度と来れないかもしれない」
「一番良いやつをおふくろにあげたい」
青森県内出身で、高校卒業後に上京した高齢の母親のために、70年ぶりに故郷の祭りを見せてあげたいと購入しました。
子どもたちからプレゼントされた観覧席から見る青森ねぶた祭は・・・
【お母さん】
(Q.ねぶたを見た感想は?)「びっくりして何も言えない。びっくり」
「良かった。本当にありがとう」
企画したオマツリジャパンによりますと、プレミアム観覧席は、3日から6日まで完売し、首都圏や関西エリアの観光客が購入したということです。
「青森菱友会、ねぶた大賞取ったぞー!」
5日夜、青森ねぶた祭の各賞が発表されました。ねぶた大賞は4回連続で青森菱友会が受賞。そして、このねぶたを手掛けた竹浪比呂央さんが、4回連続で最優秀制作者賞を受賞しました。第7代ねぶた名人の認定に花を添える結果となりました。
【竹浪比呂央さん】
「ねぶた界を引っ張っていけという責任を負わされたと思っていますので」
そして、優秀制作者賞の1人には・・・
「野村!野村!野村!おめでとうございまーす!」
竹浪さんの弟子で、2023年にねぶた師としてデビューした野村昂史さんが選ばれました。
【野村昂史さん】
「もう光栄です、うれしいです、本当に。皆さんありがとうございました」
「正直悔しいんです、まだ、竹浪先生の背中はまだ遠いので」
受賞作品をまとめて紹介します。
ねぶた大賞は青森菱友会の「牛頭天王」。疫病から人々を救うとされる牛頭天王が邪鬼と向き合い、人々にお札を配るシーンを表しています。
【制作した竹浪比呂央さん】
「いかに作るかではなく、いかに作らないかというところで、迫力と重厚感、矛盾するようですけれども重厚感と躍動感が、一緒になっているようなねぶたを目指しました」
知事賞は、JRねぶた実行プロジェクトの「強弓島の為朝」。こちらも竹浪さん制作です。
市長賞は、NTTグループねぶたの「釈迦降誕」。制作した北村春一さんは、優秀制作者賞を受賞しました。
商工会議所会頭賞は、県板金工業組合の「火雷天神 菅原道真」が、観光コンベンション協会会長賞は日立連合ねぶた委員会「新田義貞伝説 龍神へ太刀を捧ぐ」が受賞しました。
野村さんが優秀制作者賞を受賞した、プロクレアねぶた実行プロジェクトの「大日大聖不動明王」です。野村さんに加えて団体も2023年デビューです。
コロナ禍を超えて新しい風が吹き始めた青森ねぶた祭。海上運行と花火で7日にフィナーレを迎えます。