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未曽有の山火事発生から1週間を振り返る「平成以降国内最大規模」の焼失面積 市の人口の約13%が避難 延べ1万人超の消防隊員が消火に奮闘 岩手県大船渡市 (25/03/05 21:35)

menkoichannel 16,781 1 day ago
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岩手県大船渡市で大規模な山林火災が発生してから3月5日で1週間。 発生からこれまでの火の広がり方や避難所の生活、そして、支援の動きなど大船渡市の1週間を振り返ります。 2月26日の午後1時ごろ、大船渡市の山の稜線から徐々に勢いを強めて立ち上る煙を岩手めんこいテレビの情報カメラが捉えました。 わずか5分ほどの映像を早送りをすると、まるで山が噴火したかのように煙がみるみる大きくなっていきます。 (2月26日)FNN取材団 福永一茂アナウンサー 「大船渡市赤崎町です。山林からは至るところから白い煙、あるいはグレーの煙が上がっているのが確認できます。そして時折、山林の中からはっきりとオレンジの炎も確認できます」 煙が上がっていたのは赤崎町合足地区。今回の山林火災で火が出たとされている場所です。 強風にあおられて火があっという間に広がっていきます。 合足地区から3キロほど離れた三陸町綾里地区の住宅地では、至るところから噴き出す火や煙が確認できました。 大船渡市では2月19日以降、山林火災が3回発生しています。 焼失面積は1回目が約320ヘクタール、陸前高田市側から延焼した2回目が合わせて約8ヘクタールで、3回目のこの大規模な山林火災はこれらをはるかに上回っています。 大船渡市全体の地図で火事を時系列で見ていきます。 2月26日に出火した赤崎町の合足漁港付近の現場は市の南部に位置しています。 発生から2日後には焼失面積が約1200ヘクタールとなり、平成以降としては国内最大の山林火災となりました。 そこからも火は広がり、5日朝時点での焼失面積は大船渡市の面積の1割近い約2900ヘクタールにまで達しました。 (2月27日)FNN取材団 高橋咲良アナウンサー 「山肌を焼いてしまっています。赤い炎が立ち上っています。建物が焼けたとみられる後です。ほとんど原形をとどめていません」 住宅など建物への被害は少なくとも78棟とみられています。(3月5日午後4時時点) 自衛隊機が3月3日に撮影した赤崎町外口の映像には、住宅地に延焼し複数の建物が焼ける様子が確認できました。 避難している人は、5日午前11時時点で4151人と市の人口の約13%にあたります。 長引く避難生活に市民は不安を募らせています。 避難した人 「これからこの避難生活が何日続くんだろうと思っている」 「東日本大震災のときは高台だったから(津波を)免れたけど、今回はだめだった。あるのはここにある財布と車くらい」 中には飼い猫と共に車で寝泊まりする人もいました。 避難した人 「(猫を)避難所に連れて行けないので、そこから(避難生活が)2日目3日目となると疲労がどうなるのかなと」 一方で、支援の動きも広がっています。 大船渡市の友好都市山形県最上町の職員らが名産の芋煮を振る舞い、避難所で冷えた市民の心と体を温めました。 避難した人 「温かいのが一番いい、特に今は寒い時期だから。みんなの世話になって本当にありがたい」 市内の温泉宿大船渡温泉などでは避難している人を対象に温泉を無料で開放しているほか、岩手県交通は無料の送迎バスを運行しています。 そして火災の鎮圧に向け全国の力が大船渡市に集結。 自衛隊のヘリや防災ヘリなどは4日までに合わせて2000回を超える空中散水を行いました。 緊急消防援助隊として全国から集まっている消防は、大船渡市近郊の拠点で寝泊まりをしながら消火活動をしています。 4日まで延べ1万人を超える消防隊員が消火にあたり、鎮火に向け昼夜を問わず奮闘しています。 大曲消防署 俵谷俊明副署長 「みんなでまとまって火災防御活動に取り組んで行くしかない。大変地味な活動だが、協力してやっていければ何とかなる」 未曽有の山林火災の発生から1週間。 現地では、被災した人への支援の動き、そして、火を消し止めるための消火活動が続けられています。

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