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■井上欣也さんの記事
https://note.com/tabikara/n/n04838db0cd1e
■管長日記「新発見 - 平伏の身体観 -」
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■Voicy
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■note
https://note.com/engakuji/n/n62e55b908da1
最後に一日のはじまりを整える、呼吸瞑想がございます。
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「平伏の身体観がすごい」と井上欣也さんに教わっていました。
昨年の暮れに一度教わりました。
井上欣也さんは、身体探究者、松聲館技法研究員であり、甲野善紀先生に習われた方でいらっしゃいます。
甲野善紀先生が井上さんのことをとても褒めていらっしゃったので一度習ってみようと思って、一昨年から教わっています。
かつて「オブラート一枚を挟む感覚」を教わって、大きな変化を感じることがありました。
それ以来の大きな発見と変化であります。
「オブラート一枚を挟む感覚」は、一昨年の年末のことでしたが、今回の「平伏の身体観」は昨年末のことで、一年ぶりの変化であります。
平伏といわれても言葉は聞いたことがありますが、ピンときませんでした。
「平伏」について『広辞苑』で調べてみると、
両手をつき、頭を地につけて礼拝すること。ひれふすこと。「神前に平伏する」
②座礼の一つ。神または高貴の人に対して行う作法。神前では正笏(しょうしゃく)して背を平らにしてうつむくもの」と解説されています。
「背を平らにしてうつむく」というところが大事かと思います。
私どもでは、やはり礼拝に通じるところがあります。
井上さんに教わった「平伏の身体観」を意識して坐ると、坐った感じ、安定感がずいぶんと高まったと感じたのでした。
もっとも坐禅の安定感など、自分ではかなり安定していると思っていました。
しかし、今回まだ伸びしろがあると実感したのでした。
これが実際にどういうことをやって、どういう感覚を得たのか、言葉にするのが難しいのです。
それが先日二回目、もう一度復習をかねて教わって少しはっきりしてきました。
はじめ教わった時には「お腹がふくむ」感覚だと言われたのですが。「ふくむ」とは、いったい何をどうふくむのかと考えてしまい、ピンとこなかったのです。
また別の表現で、「お腹が痛いときに、思わず手を下腹に当てて、前にかがむような姿勢」だと言われて、かなり分かるようになりました。
井上さんに教わったところでは、平伏には三種類あります。
①頭から下げる
②お腹から前へ倒す
③平伏する
の三種類です。
平伏するのに、私たちはつい「頭を下げる」と言ってしまいます。
しかし頭から下げるようにすると、相手に胸のあたりをおさえられると動きが止まってしまいます。
次にお腹から前に倒すようにしてゆくと、かなりスムーズに平伏できるようになります。
しかし、まだ相手に胸のあたりをおさえられると、抵抗感を感じてしまいます。
それが、平伏の身体観になるとどうでしょうか。
これは「お腹が痛い時の格好」といっていいでしょう。
両手でお腹を抑えて少し屈む形になるのです。
この屈む形が大事です。
お腹に感覚を向けた時はお腹から前へ倒していく流れです。
しかし平伏の場合はお腹を寧ろお尻や股関節の方に下ろしていくような感覚なのです。
井上さんは「お腹の奥の奥の深遠な穴にボールを落としていくとでもいうのか。」
と表現されています。
また井上さんは「地震の時の説明で使われる地球のプレートが中へ入り込んでいくような感じ」だとおっしゃいます。
この感覚でスッと入り込んでいくと、もはや相手に胸を抑えられていてもほとんど抵抗を感じずにお辞儀ができるようになります。
実に不思議な感覚であります。
この「平伏の身体観」を教わって坐禅の時にも少し意識してみると、胸や肩の緊張が取れ、自然と腰、仙骨が立ってくる感じが得られました。
そして力まずに、どっしりとして安定するのです。
階段を上るとき、坂を上がるとき、ランニングするときにも実践すると、ずいぶんと体の感じ方が異なるのです。
足が軽くあがるのです。
井上さんは、この平伏の身体観を次のようにまとめてくださっています。
井上さんがnoteに書かれた言葉です。
平伏の身体観をまとめると、
「①単にお腹を感覚するのではなく、お腹が痛い時にする格好のようにお腹を斜め後方に下ろしていく
②平伏の感覚が出ると抑えられていても気にせず平伏ができる
③肩と胸の抜けが断然違う
④平伏をしていった時のお腹と腿がピタッと合わさり生まれる安心感」
と書いてくださっています。
私はこの平伏の身体観から、股関節の引き込みも仙骨を立てることも、腰椎五番を前傾させることもすべてが連動して起きてくると感じました。
坐禅はただじっとしているだけで単純なものでありますが、そこには奥深いものがあります。
腰を立てるにしても、言葉だけで腰を立てると言われると、腰に余計な力が入ってしまったりします。
平伏の動きから連動して腰では仙骨が立ってきて、腰椎五番が前傾してゆくのです。
おのずと股関節も引き込まれるのです。
そんな連動の中で腰が立ってくると感じたのでありました。
単に腰だけを立てようとすると、余計な力みが入ってしまいます。
お腹から平伏の動きが連動して仙骨が立ってくるという感じなのです。
井上さんに教わったことを、修行僧にも伝えてみました。
ある修行僧からは「お腹周り、背中、肩の筋肉の束がまるでジャバラが綺麗に折りたたまれていくかのように収納された感じでした」という感想をいただきました。
こうしてあれこれと工夫しながら坐禅の姿勢を探求するのは楽しいものです。
坐禅はじっとしているだけですが実に奥深いと改めて感じます。
横田南嶺
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