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Dr.マクガイヤーが、世間のオタクトピックを語りまくる!
『ヘイトフル・エイト』公開記念として、監督クエンティン・タランティーノを特集!!
タランティーノ最高傑作の『ジャンゴ 繋がれざる者』を特集します。
今回のレジュメ
○タランティーノとは何者か?
55歳
1963年テネシー州ノックスヴィル生
母子家庭、母親も大の映画マニア、一緒に映画を見て育つ→マザコンと脚フェチと女性嫌悪と女性崇拝
1966年ロサンゼルスのサウスベイ地区に引越
1977年、処女作『ジ・アメージング・アドベンチャー・オブ・ミスター・リー』
1979年、ナーボン高校を中退、ポルノ劇場で働いたり、ジェームス・ベスト劇団で演技を学んだり
1985年、22歳、マンハッタン・ビーチにあるビデオショップの店員
1987年、パーティーで映画Pローレンス・ベンダーに出会い脚本を書くよう薦められ、『My Best Friend's Birthday』書く→『トゥルー・ロマンス』
1992年、『レザボア・ドッグス』。ハーヴェイ・カイテルが脚本を気に入り、出演とプロディース
サンダンス映画祭で話題に
1992-94、脚本仕事、トゥルー・ロマンス True Romance (1993年)、ナチュラル・ボーン・キラーズ Natural Born Killers (1994年) 原案、クリムゾン・タイド Crimson Tide (1995年)、ザ・ロック1994のリライト
1994年、『パルプ・フィクション』:カンヌ国際映画祭パルム・ドール、アカデミー賞脚本賞
1995年、フォー・ルームスの第4話「The Man from Hollywood」
1995年、フロム・ダスク・ティル・ドーン脚本
1997年、ジャッキー・ブラウン 大コケ
2003年、キル・ビル Vol.1:サンプリング集大成日本映画編、バトルロワイアルで好きな女優を!柴崎コウ断る
2004年、キル・ビル Vol.2:香港映画、マカロニウエスタン編
2007年、デス・プルーフ in グラインドハウス、
2009年、イングロリアス・バスターズ
2012年、ジャンゴ 繋がれざる者
2015年、ヘイトフル・エイト
・ボンクラ映画オタク、毎年のベスト10は話題に(キングと同じく)
・ボンクラ映画オタクの夢を(ほぼ)全てかなえた男
公私混同のキャスティング
尊敬する映画人との競作
彼女とミューズ
ユマ・サーマン
・自分の映画配給会社、自分の映画館New Beverly Cinema.
・60になったら引退、10作作ったら引退
・フィルム至上主義、デスプルーフにわざわざ入れたキズ→沢山の人がみた証
・NG→もう一回、なぜなら映画が好きだからー
○タランティーノ映画に共通する要素
・シネフィルにとってのオマージュとサンプリング
サンプリングによる作品制作、過去にもあった、ゴダール『離れ離れ』に、ポストモダンの文脈
→サンプリング元がジャンルもの、非アカデミック、非シネフィル(日本、香港、オーストラリア、アメリカのB級)映画・時系列シャッフル、群像劇、ダラダラ会話、犯罪サスペンス=タランティーノフォロワー、今レフンくらいしか生き残ってない、タラとの違いはなにか?→音楽、カット割り含めてとにかくカッチョ良い(キル・ビル)、元ネタ知らなくても思いださせてくれる(映画的記憶的ALWAYS)→実はアクション演出下手→それならサンプリングだ!→サンプリングの果てに、映画のプリミティブな魅力を発揮しているのが最大の魅力
基本的にはアメリカの庵野秀明
●フォロワーとの違い
・どんなに残酷描写があってもユーモアが漂う
・元ネタ指摘しても嬉しがるのは自信の顕れか?
・俳優再生工場、俺ジナル価値観がしっかりあるから(邦画と対照的)
・章立て、見易さ
・長い上映時間、悪癖か?→一見どうでもいい会話、実は意味がある(ライクアバージンでキャラクター表現、「クオーターパウンダーチーズ(1/4)」はフランスでは「チーズ・ロワイヤル(貴族)」でロイヤリティー)
・音楽:どこからこの曲持ってきたんだ?という既成曲から選ぶ(『キル・ビル』と『新・仁義なき戦い』)、音楽からシーンを発想する、日本にきたらサントラ大量購入(日本でしか売ってないサントラいっぱい)→ジャンゴ
そんな映画監督珍しい(デルトロくらいか?)、ゴールデン街にのみに行くのも深作が行ってるから。
・復讐:カタルシスが最後になければ映画ではない
ボンクラオタクにとっての復讐
ローリングサンダーベトナム帰還兵チンピラに復讐映画
・残酷描写
・サスペンスの上手さ、ヒッチコックの時限爆弾理論とエスピオナージ
・「フリをする」映画
映画とはそもそも「フリをする」
・『デスプルーフ』以後のレース(人種)エクスプロイテーション路線
セクスプロイテーション、ユダヤプロイテーション、そして西部劇としてのブラックスプロイテーション(黒人が悪い白人をガンガン殺す)映画、新しい!
元来この用語は、安価に製作され、乏しい製作価値しかなく、下品で粗雑なスタイルを持つ、という否定的な意味に使われてきた。しかし実のところ、エクスプロイテーション映画は主流映画ではないため、主流映画の製作者たちが取り組もうとしても映画会社などの壁に直面するようなイデオロギーなどの問題には柔軟な姿勢で臨むことができた。→マカロニウエスタンとの相性の良さ
・映画賛歌、映画の中だけでもリベンジを、カタルシスを
○これまでのタランティーノ作品
レザボアドッグス、時間軸の改変によるサプライズ、サスペンス
パルプフィクション、キャッチコピー「時代にとどめをさす」観客失笑、時間軸の改変もっと!、終わったら全体が繋がる、カタルシスが生まれる
(よく考えたら主人公の一人は死んでいる)→真似されるが、たいてい上手くいかない
ジャッキー・ブラウン エルモアレナードオリジナル脚本、観客が期待し
てない路線だったので大コケ、しかしタランティーノ成熟作品として再評価
6年の沈黙
2003年、キル・ビル Vol.1:サンプリングであることを隠さない、観客が期待していたタラ、サンプリング集大成日本映画編、バトルロワイアルで好きな女優を!柴崎コウ断る
2004年、キル・ビル Vol.2:香港映画、マカロニウエスタン編
2007年、デス・プルーフ in グラインドハウス:女性嫌悪・崇拝スプロイテーション、分身としてのカートラッセル
バニシングポイント、プッシーキャットキルキルキル、蹴られたいタランティーノ
2009年、イングロリアス・バスターズ:ユダヤスプロイテーション、B級だけど社会性を帯びてくる、第一章なんてほとんど巨匠(スペル間違ってるくせに):フランス語から急に英語になるやつや→床下のユダヤ人わからない
サンプリング元も、イタリアスペイン製B級戦争映画からドイツ山岳映画まで、ボンクラからシネフィルまで
2012年、ジャンゴ 繋がれざる者、マカロニウエスタン+ブラックスプロイテーション
2015年、ヘイトフル・エイト、西部劇+ブラックスプロイテーション+イラク戦争後のアメリカ+女性嫌悪?
お手伝いは、世界一チャーミングな書籍編集者のしまさんです。
◆出演 Dr.マクガイヤー
「ゲロとレイプがある映画は傑作である」と言い切るアラフォーオタク。 ボンクラ映画をこよなく愛する正体不明の冒険野郎。番組中の白衣は自前だ。
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2016年3月5日収録