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“陥没”発生から1週間超 なぜ長期化? 5つの疑問【スーパーJチャンネル】(2025年2月5日)

ANNnewsCH 95,503 5 hours ago
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 埼玉県八潮市の陥没事故は発生から1週間以上が経ちました。なぜ、救助がここまで長期化しているのか。浮かび上がる5つの疑問を検証しました。 ■なぜ長期化?5つの疑問  八潮市の道路陥没は5日で発生から9日目です。  なぜ救助は難航し、被害が拡大し続けているのでしょうか。そこには、いくつもの想定外の障壁がありました。  最初に陥没が発生したのは先月28日午前9時50分ごろ。  当初は穴の中に落ちたトラックの姿は、はっきりと確認することができました。また、消防によりますと、74歳の男性運転手とも会話ができていたといいます。 ■すぐに救助できなかった?  陥没が発生した直後は運転手がどこにいるのか分かっていました。ただ、消防によりますと…。 情報指令課 中澤智徳課長 「(発生当日の)午後1時の時点で、上から呼び掛けに対して応答があったという状況で、その時のトラックのキャビン(運転席)の状況は土砂に埋まっている状態で、運転手の姿は見えない」  トラックは先頭から落ちていて、運転席部分は土砂に埋もれていたといいます。  東京大学生産技術研究所・桑野玲子教授による陥没のメカニズムを検証した実験映像。低い部分の砂が流出して空洞ができると、その後、高いところも崩れて空洞が大きくなることが分かります。 東京大学生産技術研究所 桑野玲子教授 「(Q.落下直後、トラックに土砂がどう掛かった?)これは推測でしかないが、小さい穴から土砂が流出していく過程で上から土砂が崩落しつつ、下からは流れ出る過程でトラックが前から落ちたみたいなので、運転席部分がゆるゆるの土にめり込んで、落ちた衝撃で上からも土が崩落して埋まったかもしれない」  実際その後、運転席部分はさらに深く埋もれました。 ■人が入って救助できない?  発生当日は救助隊員がはしご車のバスケットで穴に下りていく姿も確認されました。  バスケットに乗りながら土を掘り起こし、運転手を助け出すということはできなかったのでしょうか。 元東京消防庁レスキュー隊 田中章氏 「もう少し近付きたいが、このアームの限界、水平で地上からマイナス6メートルまでしか届かない。運転席があるキャビンのところまではバスケットが到達できなかった」  運転席に近付くため、救助隊員は土砂に降り立っています。ただ…。 元東京消防庁レスキュー隊 田中章氏 「さらに崩落が広がり、隊員の上に泥とコンクリ片が落下してきて隊員2名が負傷している」 ■トラックをつり上げることはできなかった?  トラックをつり上げる作業自体は行われました。しかし、引き上げられたのは荷台の部分のみでした。 元東京消防庁レスキュー隊 田中章氏 「トラック自体の総重量はそんなにない、2トンから4トン。重機、クレーンがそれ以上の20トン、30トンのクレーンでつっている。ワイヤもそれ以上の強度はある。通常ならつり上げられる可能性は非常に高い。普段では考えられない土砂と重い積載物が乗っていたため、後ろから引いた時にキャビン(運転席部分)自体が取れてしまった」  荷台がつり上げられる前には一度、ワイヤが切れてしまうということも起きていました。  また、トラックをつり上げている最中に新たな陥没が発生。陥没は拡大し、一つの大きな穴へと変わりました。  県はスロープを作ることを決定。2つ目のスロープもすでに陥没現場近くまで到達しています。  しかし、それでも捜索活動は始まりません。新たな問題が立ちはだかっているのです。 ■スロープできたがなぜ作業進まない?  新たに掘り進めた第2のスロープもすでに陥没の中心辺りにまで到達しているようです。しかし、今なお救助隊員が入り、運転席の捜索を行うには至っていません。  埼玉県によりますと、第2のスロープを整備するなかで、救助の障壁となる新たな問題が見つかりました。 下水道事業管理者 北田健夫氏 「現在、使われていない農業用水路のボックスカルバートがここにあって、この奥の斜面の崩落が進行して、ここ(ボックスカルバート)の下部分が不安定になって、これが落下する危険があるということで作業を一度中断しました」  ボックスカルバートとは水路などに使われる箱型の管。現場には複数、埋設されています。  そのうちの、ひさしのように穴に覆い被さっているボックスカルバートが土砂の崩落により落ちてくる危険性が出てきたのです。 ■今後どうしたらいい? 元東京消防庁レスキュー隊 田中章氏 「この辺が運転手がいるであろうピンポイントのところ。救助が開始されると30人からの隊員が重機とともに入ってくる。活動すると隊員の上に崩落する危険がある」  ただ、その作業も簡単には進まないとみられます。 元東京消防庁レスキュー隊 田中章氏 「(ボックスカルバートを)取り除くのに約2、3日。それを除去するのに砕いて重機で取らなければならないので、これで2、3日。救助開始は週明けになるような感じはしています。非常に家屋が近いところまで穴は広がっていると思いますので、私有地に(重機が)入っていくので工事を進めるにあたって納得してもらう形を取る」  県はスロープはまだ整備中で、5日夜までに完了すると見込んでいます。  また、落下の危険があるボックスカルバートについては穴に落とすか、つり上げるかして取り除くことを検討しています。 元東京消防庁レスキュー隊 田中章氏 「(Q.運転手に影響は?)恐らくドンと落とすのではなく、少し下から支えるような形で上から崩して支えながら運び出すのか、少しずつ砕きながら落とすのか、あまり下に支障がないように考えていると思う」  いつ作業に着手するかは分かりません。 [テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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