2015/8/3収録
大澤聡さんの『批評メディア論』が話題となっています。
精神科医の斎藤環さんは『毎日新聞』の書評で批評の「風景を一変させる」成果であるとして、文体と視点の「新しさ」を絶賛されました。
二人を掛け合わせるとどんな化学反応が起こるのか?
批評の行方を占うべく、今回のイベントが企画されました。
転換点となった1980年代の文化状況を復習するとともに、現在の文学やメディアにも目配りしていただきます。
対話のなかで新たなパースペクティブが提示されることでしょう。
年長の読者にとっては懐かしく、若い読者にとっては噂に聞けどよく知らぬ、そんな「80年代」について批評的に語り尽くす珍しい機会です。
【講師紹介】
斎藤環(さいとう・たまき)
1961年生まれ。精神科医/批評家。筑波大学医学医療系社会精神保健学教授。
筑波大学医学研究科博士課程修了。医学博士。
専門は思春期・青年期の精神病理、病跡学。
著書に『オープンダイアローグとは何か』(医学書院)、『ビブリオパイカ――斎藤環書評集1997-2014』(日本評論社)、『世界が土曜の夜の夢なら――ヤンキーと精神分析』(角川書店)他多数。
大澤聡(おおさわ・さとし)
1978年生まれ。批評家/メディア史研究者。
東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。
日本学術振興会特別研究員を経て、現在、近畿大学文芸学部専任講師。
著書に『批評メディア論――戦前期日本の論壇と文壇』(岩波書店)。
各種媒体にジャーナリズムや文芸に関する文章を発表。