フランク・ザッパ:インタビュー(1989年6月19日)アーセニオ・ホール・ショーにて Frank Zappa interview (6/19/89) Arsenio Hall Show JP sub
インタビュー内容要約:
ラブソングが与えた悪影響:
- ザッパは、ポピュラー音楽のロマンチックな恋愛の歌詞が、愛や人間関係について非現実的な期待を生み出し、感情的な苦痛や精神的な問題を引き起こすと考えている。こうした歌はアメリカで不健全な心構えを助長しているという。ザッパは、恋愛の歌が回りくどく、曖昧な表現を使うことを批判している。「君を抱きしめる」とか言わずに、身体的な欲望をそのまま表現すべきだと冗談交じりに言っている。
ポスト・リテラシー社会のための本:
- 自伝『The Real Frank Zappa Book』について、文字が大きく、漫画が入っていて読みやすいから「ポスト・リテラシー社会」に向けた本だと皮肉っている。これは真面目な読書が衰退していることを揶揄するためのジョークである。
ライブ音楽はテレビでやるべきだ:
- ザッパは、ライブ音楽がもっと頻繁にテレビで流されるべきだと主張している。音楽パフォーマンスがCMの合間に限定されることを批判し、バンドにはもっと放送時間を与えるべきだと考えている。
CNNは堕落した:
- ザッパは、かつては無料で見ていたCNNが今では右寄りになってしまったと感じている。ニュース報道に推測が多すぎて、事実の報道が少なくなっていると批判している。
ニュースのプロモーション利用:
- CNNがブッシュ大統領がダン・クエールやダン・エイクロイド、キム・ベイシンガーと映画プレミアに出席した映像を流した例を挙げて、これはブッシュ大統領の友人のジェリー・ワイントローブ社長がプロデュースした映画『マイ・ステップマザー・イズ・アン・エイリアン』を宣伝するためのものだったと非難している。
検閲と表現の自由:
- プリンスやブルース・スプリングスティーンのようなアーティストが沈黙を守る中で、ザッパは検閲に反対し、政府の規制から芸術を守るために表現の自由を擁護した。
アメリカの政治的無関心:
- アメリカと中国を比較し、アメリカでは人々が自由を当たり前のものとして無関心である一方、中国では学生が民主主義のために戦っていると批判している。民主主義を守る責任を果たすよう人々に呼びかけている。
レーガンの経済政策とホームレス問題:
- ロナルド・レーガンの「ブードゥー経済学」(供給サイド経済学)がホームレスの増加、特に家族が路上生活を強いられる原因だと非難している。レーガンが自身のサンタバーバラの牧場にホームレスを住まわせるべきだと皮肉っている。