新作落語界の重鎮である 桂 米丸さんが2024年8月1日 99歳でお亡くなりになりました 謹んでご冥福をお祈りいたします
1960年から70年にかけて 日本全国で ラジオTVを中心とした落語演芸ブーム 当初はやはり 古典落語でも 短時間で視聴者に食いつきの良い「かけそば」「湯屋番」といった 正に古典的な噺がほとんどで また同様に視聴者受けの良い新作落語も盛んでした
その中にあって常に新ネタを聴かせてくれる桂 米丸さんは まだ落語というものを知らない中高生の私たちにとってとても親しみやすい噺家さんでした 師匠 古今亭今輔さんが地元出身(群馬)ということもあって おばあさん落語ともども米丸さんのサラリーマン落語もよく聴かせてもらいました
他に 当時印象に残っている噺家といえば やはり三遊亭歌奴(後の園歌)さん 「授業中」はもう何度も聴いて「山のあなたの空遠く・・・」というフレーズはもう耳にたこができるくらい カール・ブッセという詩人の名前をそこで初めて知りました それから「浪曲社長」もそうですが浪曲がとてもお上手でこの2本は新作落語としては名作中の名作では
しかし 悲しいかな 現在では浪曲の上手い落語家がいなくて この噺を誰も継承できていません このまま埋もれてしまうのではないかとさえ 誰かやってもらえませんかね ついでに柳亭痴楽さんの「痴楽綴り方狂室」もお願いしたい 「古典落語だって最初は新作だった」と 今輔さんでしたか 言われてましたが その通りです みなさん もっともっと頑張っていただきたい
(2014年 BS11「柳家喬太郎の ようこそ芸賓館」)