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川島真 東京大学大学院教授 「戦後70年 語る・問う」⑮ 2015.4.24

jnpc 21,921 10 years ago
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Shin Kawashima, Professor, The Graduate School of Arts & Sciences, the University of Tokyo 東京大学大学院の川島真教授が、中国を中心に日本の戦後外交について話し、記者の質問に答えた。 司会 杉山祐之 日本記者クラブ企画委員(読売新聞) 日本記者クラブのページ http://www.jnpc.or.jp/activities/news/report/2015/04/r00030813/ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 記者による会見リポート(日本記者クラブ会報2015年5月号に掲載) 歴史から見えてくる中国の対日姿勢 戦後70年間の日中関係史について、事実を一つひとつ、淡々と積み上げながら、中国の対日姿勢の背景を鮮やかに浮かび上がらせてみせた。 例えば歴史問題では、戦後の漢奸裁判などから説き起こした。「親日派」を民族の裏切り者として断罪した裁判の影響の大きさに納得する。 改革開放を進めた鄧小平氏も、「経済は日本に学ぶが、歴史は忘れない」と述べたという。「鄧氏は親日、江沢民氏は反日」との通説は「誤解」だったか。「近年、経済面での対日依存が縮小し、残ったのは歴史」は、日本人の実感でもある。 戦後50年の村山首相談話に対する中国側の態度の変化も興味深い。発表当初は強い反応は示さなかったが、今では、日中間の「共通の言語」として位置づけているという。 安倍首相の戦後70年談話については、1980年代以降、日本での歴史をめぐる議論が中国に拡大してきた経緯を踏まえ、「中国は、日本国内でどんな議論が起こるかを注視している」と語った。 会場からの質問に、「歴史学者が未来を語ると、舌を抜かれる」と笑った。だが会見は、未来へのヒントも、ぎっしり詰まっていた。 企画委員 読売新聞論説委員 杉山 祐之

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