大分県の中部に位置し、面積502.39㎢、人口479,123人(2016.7.31)の中核市で、大分県の県庁所在地。戦国時代、この地を治めていたキリシタン大名「大友宗麟」の「進取の精神」により南蛮貿易が推進され、全国有数の国際貿易都市として発展した。明治22年(1889年)4月、町村制により大分郡大分町が成立し、明治44年、人口3万1千人の大分市が誕生した。昭和39年(1964年)には新産業都市の指定を受け、大分臨海工業地帯の建設と、鉄鋼、化学、石油産業などの進出により、現在では製造品出荷額3兆1,165億4,318万円(平成26年工業統計)を誇る工業都市としても成長している。近年では1997年4月、中核市に移行し、昨年2015年の大分駅ビルの開業とその周辺の整備のほか、大分県立美術館のオープンは、100年に一度の大事業と言われ、中心市街地が歴史的転換期を迎えている。
静岡県からのアクセスは、東海道山陽新幹線で小倉まで行き、日豊本線直通の特急ソニックに乗り換え、小倉から大分まで約1時間20分。
中心市街地は、JR大分駅付近から、中央通りと昭和通りの交差点を中心としたエリア。
静岡県民の私にとってはどうしても中核都市の基準として新幹線停車駅という概念があるが、大分駅を降り立ち、その常識は覆った。駅ビルのJRおおいたシティは、静岡駅ビル「パルシェ」や浜松駅ビル「メイワン」に比べものにならない程の大きな規模で、JR九州が本気でつくったということがよく分かる。また、鉄道高架化で、駅を挟んだ南北の回遊性が生まれ、その人の流れから初めて大分に訪れた人は都会的印象を受けると思う。これからは大分駅を中心とした街づくりが本格化することだろう。
【JR大分駅】
日豊本線の他、大分から由布院、久留米を結ぶ久大本線と、熊本を結ぶ豊肥本線が乗り入れ、1日当たりの乗車人員は19,550人(2015年度)。駅は高架駅で、2階がホーム、1階に改札外コンコースと改札口があり、南北自由通路が北口である「府内中央口」と、南口に当たる「上野の森口」を結ぶ。その南北自由通路に面して、「豊後にわさき市場」や「アミュプラザおおいた」などの駅ナカ商業施設が入り、府内中央口側には、駅ビルとJR九州系列の大型ホテルなどが集まる複合商業施設「JRおおいたシティ」となっている。
上野の森口は、広々としたロータリーに路線バスとタクシーが乗り入れる他、一般乗降用スペースが充実していた。
表玄関である府内中央口の駅前広場の一角には、戦国時代の大名「大友宗麟」の像が立っている。キリシタン大名である大友宗麟は、西洋文化を取り入れるほか、南蛮貿易の推進と、当時この府内を九州最大の城下町に発展させた。駅前は、バスターミナルを楕円形にして歩道を広く取り、商店街への回遊性を期待した設計となっている。
【JRおおいたシティ】
店舗面積36,000㎡の「アミュプラザおおいた」、客室数190室を擁するJR九州ホテル「ブラッサム大分」の他、屋上庭園や温浴施設などが入る複合商業施設で、2015年4月にグランドオープンした。
【大分いこいの道】
大分駅上野の森口から南側へ全長444m、幅員100mの広場で、家族連れなどで賑わっていた。
【ホルトホール大分】
地下1階、地上4階建て、延床面積36,900㎡、市民ホール、図書館、社会福祉保健センターなどが入る複合公共施設。
【産業通り】
【中央通り】
【旧大分パルコ】
店舗面積15,000㎡、地上1階から7階までを営業フロアとする商業施設で、1977年当時、九州初のパルコとしてオープンした。しかし、当店を取り巻く商業環境の変化などを理由に2011年1月末に閉店した。現在は駐車場となっているが、総合病院を核とした複合ビルが建てられるという計画がある。
【トキハ】
店舗面積42,564㎡、本館が地下2階から地上8階、別棟の「トキハ会館」が地上1階から6階までをそれぞれ営業フロアとし、1936年にオープンした老舗百貨店。本店のほか、別府店、郊外店の「わさだ店」があり、株式会社トキハの2014年度の売上高は650億円。
【大分銀行赤レンガ館】
旧二十三銀行の本店として、大正2年(1913年)に完成した建物。赤レンガの東京駅丸の内駅舎や岩手銀行旧本店などの設計を手掛けたことで知られている辰野金吾の作品の一つで、1996年には国の登録有形文化財に指定された。
【サンサン通り】
中央通りからトキハ本店、トキハ会館の間を通り、東側へ約400m続く商店街。
【府内5番街】
サンサン通りの北側に並行する商店街で、かつては全蓋式アーケードを有する「若松通り商店街」という名前だった。現在はオープンモール型商店街へとリニューアルされ、石畳が敷き詰められ、雰囲気のあるおしゃれな商店街。
【大分フォーラス】
店舗面積12,130㎡、地下1階から地上8階までを営業フロアとする商業施設で、1993年に当時のジャスコから業態転換してオープンした。
【セントポルタ中央町】
産業通りから北へ約320m続く全蓋式アーケード商店街。専門店から飲食店など様々な商店が集まり人通りも多く、ここが大分のメイン通りであるということが分かる。
【ガレリア竹町商店街】
セントポルタ中央町の北側の東西約330mの全蓋式アーケード商店街で、アーケードの東側が開放感ある大きな空間となっているのが特徴。
【赤レンガ通商店街】
丁度、大分銀行赤レンガ館の向かい側に位置する中央通りの一部にある商店街。
【セントポルタビル】
地下1階、地上2階建てで、食品スーパーのトキハインダストリーを核テナントとするほか、クリニックや保育園などが入る商業施設。このビルは、2009年に閉店した地下1階、地上8階建ての旧大分サティだったが、3階以上を解体するという減築、リノベーションにより2010年10月にオープンした。
【若草公園】
【OASISひろば21】
地下1階、地上21階建て、文化施設、商業施設、ホテルのほか、NHK大分放送局などが入る複合施設。
【大分県立美術館OPAM】
地下1階、地上3階(一部4階)建て、延床面積は16,817㎡で、2015年4月にオープンした。
【昭和通り】
【都町(歓楽街)】
【大分銀行本店】
【大分合同新聞社】
【大分市役所】
【大分城址公園(府内城址)】
【朝日新聞大分総局】
【大分法務総合庁舎】
【大分地方裁判所】
【大分税務署】
【大分県・大分県庁】
大分県は九州の北東部に位置し、面積6,340.7㎢、人口は1,160,366人(2016.8.1)。県庁所在地の大分市をはじめ、江戸幕府の直轄地として栄えた日田、福沢諭吉ゆかりの城下町の中津、温泉地と知られている別府など、14市、3町、1村で構成されている。
【日経新聞大分支局】