論題「報化二土」(2021年6月7日)
本年度の本願寺派の論題を、ご一緒に学んできました。
今回は、そのまとめです。
報化二土とは、『正信偈』の源信和尚を讃えられるところに、「報化二土正弁立」と述べられる意を窺う論題です。
どうぞご覧ください。
資料 Googleドライブから取得ください
https://drive.google.com/drive/folders/1u6qtFnN-UhRCVP5KdWLIMAUFwD0Pl6oI?usp=sharing
説明文
報化二土とは、阿弥陀さまの浄土に、真実報土と方便化土が分かれるのはなぜかを尋ねてゆく論題です。
通常の仏教では、修行の段階が進んでゆくにつれ、感得する世界が広がってきます。下位の菩薩が受けとる世界が化土で、初地以上の菩薩が楽しむ世界が報土で、仏だけが楽しむ世界は、また別にあります。
真宗の真実報土は、阿弥陀さまと衆生が同じ覚りを開く、弥陀同証のお覚りの世界です。
それは、第18願の正定聚の機が往生する、大慈大悲の涅槃界です。
ところが自力の信心の行者は、阿弥陀さまの広大な大悲を見失って、自らの善根によって往生しようとするので、その自力の執れの深い者を導く願いを発されたのが、第19願・第20願でした。
第19願の邪定聚の機、第20願の不定聚の機が往生する世界として、報土の中に化現されたのが、方便化土でした。
これは通常の仏教のように、修行する場所としての化土ではなく、阿弥陀さまの大悲を疑っていた罪を懺悔し、仏智の不思議に帰入する場所です。
こうして阿弥陀さまは、第19願・第20願も発して、わたし達を第18願の真実の仏道に導いてくださっていることを顕すのが、報化二土をあらわされた意味なのです。
なお詳しくは、添付の資料をご覧ください。
なもあみだぶつ。合掌。
2021年6月24日
岡本法治拝