大阪府枚方市の中学校で女子生徒がいじめを受けて不登校になった問題で、１２月２１日、女子生徒側が市に損害賠償を求めて大阪地裁に提訴しました。
提訴したのは枚方市の市立中学校に通っていた中学３年の女子生徒と母親です。訴状によりますと、女子生徒は２０２０年６月から２０２１年５月にかけて、所属する運動部で同級生１０人から仲間外れにされるなどのいじめを受けて不登校になり、「ＰＴＳＤ（心的外傷後ストレス障害）」と診断されて転校したということです。
いじめについての話し合いの中で、学校側からは「女子生徒にも悪い部分がある」などと言われました。
（教頭）
「『１００：０』じゃなくて『５０：５０』の着地点を探すしかないんですよ、止めてほしかったと思うのであれば。（女子生徒の）自分のなかで良しとしない状況がまわりに責任があるというものの考え方、この部分がこれから超えないといけないところ、成長していくべきハードルになっていく。頑張っていかないとあかんところだよ」
女子生徒と母親は「部活の顧問教諭は７か月もいじめを学校に共有せず、適切な対応を怠った」などとして、枚方市に対して慰謝料など約２５０万円を求めています。
（女子生徒の父親）
「顧問の先生に言ったけど対応してもらえなかった。校長先生には『これくらいの事案で重大事態にはなっていないので、書面に起こして教育委員会に提出する義務はないです』と言われたくらいなんですね。教育委員会が最後の砦としてしっかりしていただいたら、それこそが再発防止につながる」
枚方市教育委員会は去年６月にいじめを「重大事態」と認定して経緯など調査をしていますが、枚方市は「訴状が届いていないのでコメントは差し控える」としています。
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