9月24日までの3日間、会津若松市内で行われた「会津まつり」で、ある特別な思いを持って参加した女性がいます。女性が演舞に込めた思いを取材しました。
「会津まつり」には、2013年の大河ドラマの出演をきっかけに、会津とのつながりが深い、俳優の綾瀬はるかさんも参加しました。
これまで、新型コロナの影響で開催規模を縮小していましたが、2023年は4年ぶりに通常開催となりました。メーン行事の「会津藩公行列」も約7.5キロのコースが復活し、参加者が威風堂々、街を練り歩きました。
その行列の中でもひときわ威勢の良い掛け声を響かせていたのは、独特な衣装に身を包んだ真っ赤な顔の「會津藩奴隊」です。その1人が、三津谷真央さん(34)です。三津谷さんは27歳の若さでがんを発症し、一時、生死の境をさまよいました。
■會津藩奴隊 三津谷真央さん
「末期がんの状態で、命の危険性というか、助かるかどうかわからない。孤独感ではないですけど、普通の日々ってこんなに幸せだったんだなっていうのをすごく感じていまして」
余命2か月とも言われ、将来に希望が持てず、気持ちはどん底に。そんな時、三津谷さんに勇気をくれた人たちが會津藩奴隊です。病院の窓から見えた奴隊の演舞に力をもらったと振り返ります。
■會津藩奴隊 三津谷真央さん
「ちょうど抗がん剤治療やっている最中だったと思います。すごく活力をもらって、元気になって早く戻らなきゃって、励みにもなっていましたね」
いつか自分も奴隊として行列に参加したい。その思いを胸に、闘病生活を乗り切りました。
こうしたなか参加した2023年の會津藩奴隊の行列。かつて闘病生活をおくった病院の前には、患者や病院関係者など多くの人が集まりました。三津谷さんも、誰よりも威勢よく演舞を披露し、病と闘う人たちへ、思いを届けます。
■三津谷さんの息子(8歳)
「格好よかった」
■三津谷さんの母
「病気していた時はだめだと思っていたので、こういう日が来るとは思っていなかったので本当にありがたいです」
■會津藩奴隊 三津谷 真央さん
「楽しかった思い出が残って、明日からも頑張ろうっていう。仕事だったり、生活だったり、何か活力に繋がっていたらいいかなと思います」
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