MENU

Fun & Interesting

黄色い道路パトロールカーがレースに参戦? “公団ちゃん”が北海道から目指す夢と希望【スーパー耐久2024】

Video Not Working? Fix It Now

9月7日(土)、栃木県・モビリティリゾートもてぎで行われた、スーパー耐久第4戦。 どこかで見たことがあるような、親しみのある“黄色い車”がサーキットを疾走していた。 チームスタッフ: “公団ちゃん”どうでしょう?“公団ちゃん”です。 黄色いボディカラーにシマシマ紅白バンパーのこのマシン。 旧日本道路公団(※現在は民営化)の「道路パトロールカー」そのままのデザインから、ファンの間では親しみを込めて“公団ちゃん”と呼ばれ、話題沸騰中なのだ。 サーキットに訪れたファンに話を聞くと。 男性ファンA: 去年の24時間レースに参加されて、それでバズって。今はスーパー耐久のアイドル。 男性ファンB: なじみのあるカラーリングがサーキットでレースをするところが興味を引きました。 そのチームの拠点があるのは北海道。 札幌の東、岩見沢市の栄建設という小さな会社で、“公団ちゃん”は誕生した。 栄建設スタッフ: 周囲の安全確認ヨシ! 道路の維持管理などを行う建設会社が、レース活動を始めたのには、ある理由があった。 栄建設社長で「D.R.C EZO」チーム共同代表の沸田尚史(53)は語る。 「建設業はいわゆる“3K職場”。きつい・汚い…みたいなイメージがあるのですが、モータースポーツを通してもっと“格好いい”と思っていただければ」 この栄建設で働きながら、“公団ちゃん”のドライバーを務めるのが、大島良平(41)。 普段は「本物」の黄色い道路パトロールカーに乗り込み、勤務に当たっている。 「レースに行ってもこの黄色、仕事をしていてもこの黄色というような感じで。僕にとっては、“なじみ深い色”なんですけどね(笑)」 大島がレースを始めたのは2017年。 2022年前には、北海道クラブマンカップシリーズのチャンピオンに輝き、去年、現在のチーム「D.R.C EZO」としてスーパー耐久への参戦を果たした。 仕事の合間、大島は栄建設の事務所でこんな“練習”も。 「今から、次のもてぎサーキットの練習をします」 チーム名「D(道産子).R(レーシング).C(クラブ) EZO(蝦夷)」の名前の通り、ドライバー・メカニック・スタッフ全員が北海道の出身。北海道を拠点とするため、いつもレーシングシミュレーターを使用してバーチャルな練習を行っている。 「練習に行く日数もかかるし、予算もかかるし。他のサーキットの経験はほぼゼロ、次のもてぎで4つ目。一流の選手もいる中で、すごく難しいですけど、まずは最初は表彰台、3位でも。乗ったことがないから」 そしてモビリティリゾートもてぎで行われた、9月7日のレース当日。 チームスタッフはこの日のために、“公団ちゃん”グッズを作成。多くのファンがチームのピット前に詰めかけた。 ファンに囲まれた大島が手に持っていたのは。 「ショウワノートさんとコラボした学習帳。“公団ちゃん”の写真も付いている自由帳です」 さらに、ドライバーの写真を求める人だかりもできた。これには大島本人もビックリ。 「信じられないですよ。普通に北海道の田舎でノホホンとやっていたんですよ。ビックリした」 そして、いよいよ5時間に及ぶ耐久レースの決勝が始まった。 栄建設チームが争うのは、14台で争う激戦のクラス「ST5」。予選7番手から表彰台を狙うチーム。開始から1時間15分。 大島が第2ドライバーとして、愛車“公団ちゃん”に乗り込んだ。 初めてのサーキット。他のドライバーに比べ圧倒的に経験値のない中、それでも大島は踏ん張る。 「誰もが出られるレースではないから、出させてもらえるというのは、本当に貴重なことだし、『公団ちゃんが上位の順位でゴールしたよ』って言いたい」 応援してくれるファンのため、そして、仲間のため、“公団ちゃん”のステアリングを握る。 大島は2つ順位を上げる力走を見せると。その後、“公団ちゃん”は激しい5位争い。 後ろのマシンから猛追を受けるも、順位を守りきり、チェッカーフラッグ。 チームにとって過去最高の成績、5位でのフィニッシュとなった。 大島も安堵の笑みを浮かべた。 「これだからやめられないんだよな。まだ表彰台には乗れていないけど、仲間とこんな嬉しい思いができて。このクラスでチャンピオンを取るまでは続けていきたいです」 北海道の「夢と希望」を乗せて。 “公団ちゃん”はこれからもサーキットを走り、表彰台を目指す。 (映像提供:STMO) 「MONDAY MOTOR SPORT」 フジテレビ系「FNN Live News α」内で放送 毎週月曜23時40分~ スーパー耐久2024 9月28日(土)~29日(日) 第5戦 鈴鹿サーキット https://supertaikyu.com/ トヨタイムズ https://toyotatimes.jp/ FNNプライムオンライン https://www.fnn.jp/

Comment