前代未聞の事態です。埼玉県八潮市で突然、道路が大規模に陥没し、トラックが転落しました。救出作業は難航し、21時間経った29日午前7時時点でも、運転手の救出には至っていません。
■周辺住民に避難指示
道路陥没発生から、およそ15時間。暗闇の中の救出作業に動きがありました。巨大な穴の中から、ワイヤーで引き揚げられたのはトラックです。
しかし荷台の部分だけで、運転席はありませんでした。宙づりとなったトラックの荷台には、黒い土砂やスコップも見えます。
看板は滑り落ちるように見えなくなり、その場所には新たな穴も見えます。
警察官
「陥没現場から半径200メートル以内の方に避難勧告が出されました。救助活動に伴い、ガス漏れ等、危険が予想されます」
新たな穴の下にガス管が通っているため、その後、周辺住民に避難指示が出されました。
避難した住民
「ガスが充満して大変なことになったらと思い、出てきた」
ゆっくりと地面に置かれたトラックの荷台。前方部分はひどく破損しています。
穴の中には依然、土砂に埋もれた運転席の部分が取り残されていて、運転手の救出には至っていません。
■なぜ、陥没が起きた?
目撃者
「ドンという音がして、見たら穴が開いていた。その後、すぐにトラックが落ちた」
なぜ、陥没は起きたのでしょうか?
現場を下水道局の地図に重ねると、交差点の下に県が管理する下水道管が通っているのが分かります。
埼玉県 大野元裕知事
「下水道管の破損に起因すると思われる陥没が発生した」
埼玉県によると、破損した場所に土砂が流れ込み、地中に空洞が広がって陥没が起きた可能性があるということです。
実際、下水道管を流れる水量は減っていました。
グローバルウォーター・ジャパン 吉村和就氏
「全国で下水道配管による陥没が年間9000件起きている。全国、どこかで毎日陥没が起こっていると考えても不思議ではない」
県は、八潮市周辺の12の市と町に下水道の使用制限を通知。影響は120万人に及んでいます。
(「グッド!モーニング」2025年1月29日放送分より)
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